徳島県三好市池田町漆川、「四国の尾瀬」とも呼ばれる26.7haの沼沢盆地にある湿原が黒沢湿原(くろぞうしつげん)。標高600mほどの山々に囲まれた盆地で、湿原の標高は550m。徳島県道140号(大利辻線)から分かれた林道池田漆川線(県道扱い)で南北1.5kmほどの細長い湿原の北端の駐車場と「黒沢活性化センター」に到達できます。
南端の「たびの尻滝」を目指して歩く
駐車場と「黒沢活性化センター」を起点に南端のたびの尻滝まで観察遊歩道も整備され、野鳥観察小屋や休憩舎、黒澤湿原展望台、トイレも配されています。
遊歩道を歩けばサギソウ(7月下旬~8月上旬)、ヒツジグサ(6月~9月)、エゾミソハギ(8月)、ミヤコアザミ(8月~9月)が観察可能。
昭和以前は水田として活用されていたが、今では往時の沼地に戻っています。
ヒツジグサなどは、その水田跡に咲くもの。
黒沢湿原の水は、遊歩道南端の「たびの尻滝」で滝となって流れ出て松尾川へ、さらに祖谷川(いやがわ)、そして大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)の吉野川となって徳島に流れ出ています。
ヤマトミクリ-ヒメミクリ群落、ミズゴケ類群落(オオミズゴケ,ハリミズゴケ)、ヨシ-カサスゲ群落があり、サラサヤンマ、ルリボシヤンマ、タカネトンボ、オオコオイムシ、ヘリグロミズカメムシなどの生息地であることから、環境省の重要湿地500に選定されています。
「四国の尾瀬」と呼ばれるのは、あくまでも雰囲気(山に囲まれた湿原)で、尾瀬が高層湿原(泥炭層が高層にまで発達した湿原)であるのに対して、黒沢湿原は、ヨシが密生する低層湿原です(周辺はアカマツ林)。
黒沢湿原 | |
名称 | 黒沢湿原/くろぞうしつげん |
所在地 | 徳島県三好市池田町漆川黒沢 |
関連HP | 三好市公式観光サイト |
電車・バスで | JR阿波池田駅から四国交通バス漆川八幡行きで漆川八幡下車、徒歩50分 |
ドライブで | 徳島自動車道井川池田ICから約17km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 三好市観光案内所 TEL:0883-76-0877 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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