富山県中新川郡立山町、黒部ダムのダム湖(黒部湖)の奥にある関西電力運航の渡船が、平の渡し(たいらのわたし)。針ノ木峠と黒部川(平乃小屋)、五色ヶ原を結ぶ歴史ある登山道がダム湖の誕生で水没したため、その代行として6月〜10月に限って定期便として運航されるもの。
平乃小屋が委託され、水没した登山道に渡船を運航
針ノ木峠~針ノ木谷~黒部川(平乃小屋)~五色ヶ原・ザラ峠というアルプス越えの旧道(登山道)が黒四ダムの建設による黒部ダムの誕生で、黒部川の渡渉地点が水没。
関西電力が平ノ小屋に委託して渡船を運航しています。
1日4~5便と本数が少ないので注意が必要。
ダム湖ができる前には、ここには吊り橋が架かり、黒部川を渡ることができ、以前の平ノ小屋(大正6年、芦峅寺の志鷹弥三太郎が営業開始、戦後芦峅寺の佐伯覚英が買い取って営業)も河原にあった温泉とともに湖底に沈んでいます。
また、立山温泉〜ザラ峠〜黒部川〜針ノ木峠は、天正12年(1584年)、富山城主・佐々成政の厳冬のアルプス越えのルート「さらさら越え」(徳川家康のいる浜松城に援軍を求めるため、アルプス越えのルートを選択)とも伝わっています。
平ノ小屋(現・平乃小屋)を創業した志鷹弥三太郎に関しては『黒部の弥三太郎―立山ガイドと釣り師の物語』(アテネ書房)が出版されています。
平の渡し | |
名称 | 平の渡し/たいらのわたし |
所在地 | 富山県中新川郡立山町芦峅寺 |
問い合わせ | 平乃小屋 TEL:090-2039-8051(6月中旬〜10月下旬) |
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