樹氷といえば蔵王が有名ですが、観光的にはロープウェイが架かりライトアップが行なわれる宮城蔵王が有名。蔵王山は山形・宮城県境に位置しており、宮城蔵王でも樹氷が見物できます。完全予約制ですが、宮城蔵王側は、雪上車で「スノーモンスター」と称される巨大樹氷を間近に観賞でき、おすすめです。
雪上車で樹氷原に大接近! 樹氷を間近で見上げよう

樹氷がなぜできるのかといえば、日本海に暖流の対馬海流が流れているから。
温かい対馬海流からもたらされる湿めった空気が、大陸からの冷気で冷やされ、さらに脊梁山脈にぶつかって雪や氷となり、山上に茂るアオモリトドマツ(オオシラビソ)の葉に付いた水滴が凍ってエビの尻尾が生まれ、それが巨大化して樹氷が誕生します。
近年は温暖化で樹氷が小さくなっているのではと危惧する人もいますが、逆に対馬暖流の温度が上昇、水蒸気の供給量が増えることで豪雪、着氷をもたらしています。
逆に雪が増えすぎると、アオモリトドマツ(オオシラビソ)の生育環境には適さなくなるので、適度な積雪状態という微妙な環境の上に誕生するのが樹氷というわけです。
テレビのニュースで八甲田山中の酸ヶ湯(すかゆ)の積雪状況(豪雪)が報道されますが、蔵王も同じで、むしろ温暖化によって雪が増えているような状況に。
ただし、近年、蔵王の亜高山帯に生育するアオモリトドマツ(オオシラビソ)が虫による食害などにより、枯れ死する木々が増えており、温暖化などによる変化は植層に顕著に現れています(オオシラビソ林育成プロジェクトなどが行なわれています)。
宮城蔵王側の樹氷鑑賞は、「マウンテンフィールド宮城蔵王すみかわ」で。
山形蔵王ほど知られていないので、山形蔵王ほどの混雑はなく、しかも雪上車で樹氷原まで到達する方法なので、完全予約制。
つまりは、待ち時間もなく鑑賞できるということに。
雪上車による樹氷ツアーは所要2時間ほどですが、樹氷原で10分ほど、雪上車を降りての探勝時間があるので、間近に観察できるというメリットもあり、さらにはもっとも成長したスノーモンスターをスタッフが探してくれるので、常に巨大な樹氷が鑑賞できるという利点もあるのです。
雪上車「ワイルドモンスター号」による樹氷探検は、例年12月下旬〜3月上旬に実施。
雪上車はスタンダードクラスとデラックスクラスの2タイプ用意されています。

| 【冬の絶景】(2)宮城蔵王・巨大樹氷「スノーモンスター」 | |
| 所在地 | 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉倉石岳国有林内 |
| 場所 | マウンテンフィールド宮城蔵王すみかわ |
| 関連HP | マウンテンフィールド宮城蔵王すみかわ公式ホームページ |
| 電車・バスで | 遠刈田温泉観光案内所から送迎バス運行(要予約) |
| ドライブで | 東北自動車道村田IC、白石ICから約27km。または、山形自動車道宮城川崎ICから約22km |
| 駐車場 | 100台/無料 |
| 問い合わせ | マウンテンフィールド宮城蔵王すみかわ TEL:0224-87-2610/予約専用TEL:0224-85-3055/FAX:0224-87-2108 |
| 掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 | |










