山口県長門市深川の赤崎山中腹の谷筋に鎮座するのが赤崎神社。谷筋の馬蹄形の地形を巧みに活用し、神殿正面の歌舞伎舞台小屋、すり鉢状の谷底の踊庭(おどりにわ)、踊庭を囲む斜面の階段状の観客席のある半円形の野外劇場からなるのが赤崎神社楽桟敷(あかさきじんじゃがくさじき)。国の重要有形民俗文化財に指定されています。
地形を活かしたコリシアム風の桟敷
慶長元年(1596年)、牛馬の病気が大流行し、多くの牛馬が死んだ際に、赤崎神社の守護神への平癒祈願にあたり、民俗芸能の七楽(楽踊5、南条踊、三番叟)を奉納。
その際に築かれたのが楽桟敷のルーツです。
当初は、階段状に整備されたものではなく、すり鉢上の低部を平面にならし踊り場とした程度で、江戸時代中期以後、農村歌舞伎が隆盛すると、楽踊・南条踊に加え地芝居を奉納するようになり、芝居舞台も建設(昭和38年に解体)と桟敷席が設けられたと推測されています。
その観客席(「楽桟敷」)として造成されたものが現存しています。
階段状の桟敷は「高桟敷」とも呼ばれ、1段の石積みの高さは90cm~170cm。
馬蹄形ですり鉢状の地形を活かし北側4段 東側12段 南側5段の石積みが階段状に組まれています。
踊庭は「平桟敷」と呼ばれていました。
赤崎神社楽桟敷 | |
名称 | 赤崎神社楽桟敷/あかさきじんじゃがくさじき |
所在地 | 山口県長門市東深川土井の内2668他 |
関連HP | 長門市観光コンベンション協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR長門市駅から徒歩20分 |
ドライブで | 中国自動車道美祢ICから約29km |
駐車場 | あり |
問い合わせ | 長門市教育委員会文化財保護室 TEL:0837-22-3517 |
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