山梨県甲州市塩山上於曽、江戸時代中期、享保年間築造の民家、高野家の屋敷で、国の重要文化財に指定されるのが、旧高野家住宅甘草屋敷(きゅうたかのけじゅうたくかんぞうやしき)。本屋以外に巽蔵、馬屋、東門、文庫蔵、小屋が現存、屋敷一帯を「薬草の花咲く歴史の公園」として整備し、見学することができます。
幕府御用の漢方薬原料として甘草を栽培したのが名の由来
高野家は、8代将軍・徳川吉宗治世の享保5年(1720年)、幕府御用として漢方薬原料である甘草(カンゾウ/厳密にはウラルカンゾウ)の栽培を命じられ、これを幕府に納めていたことから、「甘草屋敷」の名が生まれました。
一反十九歩の甘草園は年貢諸役を免除され、栽培された甘草は、薬種として幕府へ上納され、鎮痛、解熱、鎮咳(ちんがい)などの漢方処方に利用されました。
屋根は往時は茅葺き(茅葺き切妻造民家)でしたが、現在は銅板葺きに変わっています。
屋根の中央を2段に突き上げた、甲州民家独特の様式で、2~3階の屋根裏部屋も明るい設計に。
毎年2月11日~4月18日の間、えんざん桃源郷『ひな飾りと桃の花まつり』が行なわれますが、そのメイン会場になり、享保雛、古今雛、御所人形に五楽人、ひなの吊るし飾りなどを展示。
秋には枯露柿(ころがき)も吊り下げられ、被写体としても人気です。
旧高野家住宅 甘草屋敷 | |
名称 | 旧高野家住宅 甘草屋敷/きゅうたかのけじゅうたく かんぞうやしき |
所在地 | 山梨県甲州市塩山上於曽1651-15 |
関連HP | 甲州市公式ホームページ |
電車・バスで | JR塩山駅からすぐ |
ドライブで | 中央自動車道勝沼ICから約8km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 旧高野家住宅 甘草屋敷 TEL:0553-33-5910 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag