青木ヶ原樹海の原生林帯を走る道のなかにある(富士河口湖町西湖地区)、西湖コウモリ穴(西湖蝙蝠穴)は、総延長350mで、富士山麓の溶岩洞穴中最大規模のもの。長らく洞穴探検家だけの世界だった洞穴ですが、現在では内部に照明を完備し、これにより、コウモリが棲息するという洞穴を、手ぶらで楽しむことができるようになっています。
溶岩洞穴内には3種のコウモリが生息
入口の料金所では、ヘルメットや長靴の貸出しもあります。
全長は360mで、腰をかがめてやっと通り抜けられる場所もあり、頭をぶつける可能性もあるので、ヘルメットは必需。
貞観6年(864年)、富士山の側火山長尾山の爆発(貞観大噴火)の際に流出した青木ヶ原溶岩流で誕生した溶岩洞穴。
鳴沢氷穴、富岳風穴とともに青木ヶ原樹海にある観光洞のひとつです。
鳴沢氷穴、富岳風穴とは異なり、洞穴内の気温は年間を通して9度。氷ができるほどの冷えがなく、冬温暖であるため以前は多数のコウモリが多数生息していましたが、次第にその数を減らしています。
現在では洞穴奥にコウモリの保護区域を設定し、コウモリの保護回復が図られています。
生息するのは、ウサギコウモリ、キクガシラコウモリ、コキクガシラコウモリの3種類。
コウモリは、西湖蝙蝠穴生息の個体が「西湖蝙蝠穴およびコウモリ」として国の天然記念物に指定されています
溶岩ドーム、溶岩鐘乳石、溶岩棚などが観察可能
洞内では、溶岩ドーム、溶岩鐘乳石、溶岩棚、縄状溶岩などが観察可能。
12月から3月中旬は入洞できませんが、これは単なる冬季の旅行者減少のためではなく、コウモリが冬眠する期間だから。
コウモリの生息環境を守るための配慮というわけなのです。
周辺の青木ヶ原樹海のなかに、ウッドチップを敷いた散策路も整備され、歩道を外さなければ樹海の探勝を楽しむことができます。
また入口の駐車場に隣接して西湖ネイチャーセンターが建ち、「-奇跡の魚-クニマス展示館」、富士山や青木ヶ原樹海などを学べるギャラリーなどがあります。
また、西湖コウモリ穴案内所では、青木ヶ原樹海ネイチャーガイドツアー(有料)を実施。
西湖コウモリ穴 | |
名称 | 西湖コウモリ穴/さいここうもりあな |
所在地 | 山梨県南都留郡富士河口湖町西湖2068 |
電車・バスで | 富士急行線河口湖駅から富士急行バス西湖民宿行きで25分、コウモリ穴入口下車、徒歩1分 |
ドライブで | 中央自動車道河口湖ICから約14km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 西湖コウモリ穴 TEL:0555-82-3111/FAX:0555-82-3112 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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