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船津胎内樹型

船津胎内樹型

山梨県富士河口湖町にある溶岩洞窟が船津胎内樹型(ふなつたいないじゅけい)。富士スバルライン沿いの河口湖フィールドセンター内にあるので、アプローチも便利で、手軽に洞窟探検、そして火山学習が可能です。富士山剣丸尾溶岩流上の自然林内にあり、世界文化遺産富士山(「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」)の構成資産のひとつ。

世界文化遺産登録の溶岩樹型を探検!

溶岩流で樹木が覆われ、燃焼した後に空洞となったものが溶岩樹型と呼ばれる溶岩洞穴。
平安時代の承平7年(937年)、富士山北面8合目の噴火で流出した剣丸尾(けんまるび)溶岩流は富士山の北麓に流れ出し、冷え固まった後に樹海が生まれています。

複数の木で構成される複雑な洞穴は複合型溶岩樹型と呼ばれるが、河口湖フィールドセンター内にある船津胎内樹型はその典型。

富士山信仰の富士講では、富士山自体が御神体の木花咲耶姫(このはなさくやひめ)ですが、その胎内に入るということで、船津胎内神社という神域にもなっているのです(木花咲耶姫を祀る船津胎内神社のご利益は安産)。
江戸時代に食行身禄のもとに富士講に入門、その後先達(せんだつ=リーダー的なガイド)となった江戸・高田村(現在の高田馬場)の植木職人、高田の藤四郎(日行青山/高田に富士塚を築いたことで有名)が発見したもの。
そうした富士講とのつながりで、世界文化遺産富士山(「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」)の構成資産になっているのです。

巨木の燃焼跡である延長18mの父の胎内、2本の木が絡んだ母の胎内からなり、国の天然記念物にも指定されています。
天井からは溶岩鍾乳石も下がるのでお見逃しなく。
洞穴の壁は肋骨のような形状で、溶岩に鉄を含むため赤みを帯びています。
これが胎内と呼ばれるゆえん。

洞穴の出口は後に人工的に開けられたもので照明完備で一巡できる仕組み。
ただし洞内は這うような場所もあるので汚れてもいい服装で入洞を。

周辺には同様の溶岩洞穴が無数にあると推測され、確認されたものだけでも200を超えるとのこと。
船津地区には日本洞窟学会火山洞窟学部の調査で平成9年6月に発見された世界最長(総延長199.6m)の複合型溶岩樹型もあり、一帯は世界的に貴重な溶岩樹型洞穴群となっているのです。

名称 船津胎内樹型/ふなつたいないじゅけい
所在地 山梨県南都留郡富士河口湖町船津6603
関連HP 河口湖フィールドセンター公式ホームページ
電車・バスで 富士急行線河口湖駅からタクシーで10分
ドライブで 中央自動車道河口湖ICから約5km
駐車場 50台/無料
問い合わせ TEL:0555-72-4331
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

吉田胎内樹型

承平7年(937年)の富士山噴火の際に流出した溶岩流の東端に形成される溶岩樹型が富士吉田市の吉田胎内樹型。富士山信仰で「御胎内」と呼ばれる信仰の対象となり、吉田口登山道に近いことから富士登拝前の胎内巡りの対象となったもの。船津胎内樹型ととも

 

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