山梨県(南巨摩郡早川町)と静岡県(静岡市葵区)の境、北岳(3193m)、間ノ岳(3189.5m)とともに白峰三山の一つに数えられるのが農鳥岳(のうとりだけ)。南アルプス(赤石山脈)の大井川源流部に連なる日本最高標高の山並みの一座で、標高は3025.9m。山頂東面に白鳥の雪形が現れるのが山名の由来です。
山名は、山頂東面に現れる白鳥の雪形に由来
白峰三山の縦走路は、南アルプス随一の人気登山ルートですが、農鳥岳の北にある西農鳥岳が農鳥岳より標高が高く3051m。
西農鳥岳は標高点、農鳥岳は三角点ということもあり、農鳥岳が主峰の扱いになっています。
山小屋は西農鳥岳と間ノ岳の間に農鳥小屋(標高2800mの稜線上)があり、間ノ岳のトラバースルート(お花畑の中の道)を使って南アルプス主脈縦走路に連絡しています。
白鳥の雪形が「農鳥」と呼ばれるのは、例年6月下旬頃に、首を南に向けた白鳥の姿が甲府盆地から望見され、これを目安に田植えを始めることから。
『甲斐国志』は「(白峰三山の)中峯を間の嶽(あいのだけ)、或は中の嶽と稱す、此峯下に、五月に至りて雪漸く融て、鳥の形をなす所あり、土人見て農候とす、故に農鳥山(のうとりやま)とも呼ぶ」と間ノ岳を農鳥岳、農鳥岳を別当代と記していたため、山名論争を巻き起こしましたが、農鳥岳に農鳥の雪形が現れるため、農鳥岳と北岳の間にあるのが間ノ岳と決着しています(その後、間ノ岳にも雪形の出ることが判明)。
奈良田温泉から大門沢コースを登ると、10時間ほどで農鳥岳という健脚向けになるので、通常は、北岳側から縦走となります(奈良田温泉へ下山)。
北岳山荘から農鳥岳をピストンする人もいます(北岳山荘〜農鳥岳=徒歩3時間30分)。
農鳥岳 | |
名称 | 農鳥岳/のうとりだけ |
所在地 | 山梨県南巨摩郡早川町奈良田・静岡県静岡市葵区小河内 |
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