山梨県南巨摩郡身延町、日蓮宗総本山・身延山久遠寺のある山麓と奥之院思親閣のある身延山山頂を7分で結ぶ三線交走式のロープウェイ(全長1665m)が、富士急グループの身延山ロープウェイ。高低差は763mと関東近県一を誇り、徒歩だと2時間30分ほどかかる身延山登山が、手軽に実現します。
身延山の霊地、奥之院思親閣へわずか7分、ゴンドラの旅
身延山ロープウェイは、参詣者の奥之院思親閣参拝が便利になるようにと、山麓の久遠寺駅と山頂の奥之院駅の2駅を結び、昭和38年8月23日に身延登山鉄道によって開通した歴史あるロープウェイです。
ロープウェイなのになぜ身延登山鉄道というように鉄道会社を名乗ったのかといえば、三井建設・花井頼三社長を代表とする発起人グループが地方鉄道法(現在の鉄道事業法に相当)に基づきケーブルカーの地方鉄道免許を申請し、認可が降りたから(大正時代にも別のケーブルカー計画がありましたが、地元の反対で断念した経緯があります)。
ところが、ケーブルカー建設予定地は地盤が悪く、山崩れも発生することが判明し、ロープウェイに変更、つまりは鉄道から索道になったというわけです。
身延山ロープウェイのゴンドラは、日蓮聖人の御降誕800年を記念して令和3年2月23日にリニューアルされた「知恩号」と「報恩号」。
2基のゴンドラの名前の名付け親は、身延山久遠寺第92世内野日総(うちのにっそう)法主です。
足元付近までの大きなパノラマガラスが採用され、これまで以上に紅葉などの絶景が広がる感じに。
魔除けを意味する朱色の「知恩号」の天井には久遠寺天井画の墨龍が描かれ、神秘を意味する藍色の「報恩号」の天井には七面山敬慎院の天井模様が描かれていますから、乗車の際には天井にも注目を。
山頂にある3ヶ所の展望台からは、東に富士山、南に駿河湾・伊豆半島、西に七面山、北に早川渓谷・南アルプス・八ヶ岳連峰・甲府盆地などを眺望します。
往路のみロープウェイ利用という場合は、下山は奥の院参道を利用し、徒歩1時間30分ほど(久遠寺本堂裏へ下る東コース、日蓮聖人御廟所に到達する西コースの2コースがあります)。
ただしクマの目撃情報があるので注意が必要です。
春秋にダイヤモンド富士が期待できるのは、山頂・奥之院駅隣りの東側展望台で、春(3月中旬)と秋(9月下旬~10月初旬)の数日間のみ、富士山頂から太陽が上ります(身延山ロープウェイでは『ダイヤモンド富士観賞会』で早朝運転を実施)。
身延山ロープウェイ | |
名称 | 身延山ロープウェイ/みのぶさんろーぷうぇい |
所在地 | 山梨県南巨摩郡身延町身延上の山4226-2 |
関連HP | 身延山ロープウェイ公式ホームページ |
電車・バスで | JR身延駅から山梨交通バス身延山行きで12分、終点下車、徒歩16分 |
ドライブで | 中部横断自動車道身延山ICから約6.8km |
駐車場 | せいしん駐車場(130台/有料) |
問い合わせ | 身延山ロープウェイ TEL:0556-62-1081/FAX:0556-62-2882 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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