東海道二川宿(ふたがわしゅく/愛知県豊橋市)にある旧東海道の本陣遺構で、東海道で現存するのは近江・草津宿(滋賀県草津市)とここだけ。文化4年(1807年)〜明治3年まで本陣を務めた馬場家の遺構で、表門、主屋、書院棟、土蔵などが保存復元され、見学が可能。資料館では東海道、二川宿、本陣の3つのテーマで常設展示。
本陣・旅籠屋・商家をセットで見学
二川宿本陣資料館は、本陣遺構、本陣東に隣接する旅籠屋「清明屋」(はたごやせいめいや)、本陣の背後の資料館、商家「駒屋」(豊橋市の有形文化財)を管理運営するので、宿場の形態をじっくりと学ぶことができます。
本陣・旅籠屋・商家をセットで見学できるのは、日本で唯一。
つまりは、街道時代の旅の様子がよく理解できる場所になっているのです。
旅籠屋「清明屋」は、江戸時代後期から明治まで二川宿で旅籠屋を営んだ倉橋家の遺構で、主屋、繋ぎの間、奥座敷などが復元見学できます。
商家「駒屋」は、二川宿で商家を営むかたわら、問屋役や名主などを勤めた田村家の遺構で、主屋、土蔵など8棟の建物が現存しています。
東海道、江戸から数えて33番目、三河国最東端の宿場町である二川宿。
江戸・日本橋から西に72里3町(283km)に位置し、その重要度から天領(幕府直轄地)になっていました。
1里17町(5.8km)東の潮見坂にある白須賀宿(しらすかしゅく/現・静岡県湖西市白須賀)は、遠州。
西に1里20町(6.1km)離れた吉田城は、三河吉田藩の城下町です。
宿場は12町16間(1.3km)の長さで、東海道本線の二川駅が離れた場所に開設されたため、開発から逃れて、江戸時代のままの町割りが本陣とともに残されています。
資料館では、エントランスからまず2階に上がり東海道と二川宿の概略を解説、1階に下がって二川宿と本陣を詳しく学ぶシステム。
二川宿コーナーでは、二川宿のにぎわいをジオラマで再現、東海道コーナーでは参勤交代(大名行列)の様子、本陣の調度品・宿帳などを紹介しています。
「二川宿本陣」と「旅籠屋・清明屋」は資料館と同じ敷地ですが、商家「駒屋」は少し離れているので、散策途中に立ち寄りを。
往時の町割がそのまま残る二川宿の散策と、二川宿のはずれにある岩屋観音などを歩くプランは歴史をたどる小旅行には最適です。
二川宿本陣資料館 | |
名称 | 二川宿本陣資料館/ふたがわじゅくほんじんしりょうかん |
所在地 | 愛知県豊橋市二川町中町65 |
関連HP | 二川宿本陣資料館公式ホームページ |
電車・バスで | JR二川駅から徒歩10分 |
ドライブで | 東名高速道路豊川ICから約18km |
駐車場 | 121台/無料 |
問い合わせ | 二川宿本陣資料館 TEL:0532-41-8580/FAX:0532-41-8940 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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