愛知県稲沢市国府宮(こうのみや)にある古社が尾張大国霊神社(おわりおおくにたまじんじゃ)。尾張国の国府が近くにあり、尾張国に赴任した国司が国内の神社を巡拝する制度を簡略化するため、国府近くに選定、あるいは創建した尾張国総社なので、国府宮(こうのみや)と通称されています。
厳冬に行なわれる『国府宮はだか祭』で有名
祭神の尾張大国霊神は、尾張氏が国を開拓する途上で、土地の霊力を神と崇めたものとされ、尾張国府の創始とともに創建されたと伝えられています。
つまりは尾張国の総鎮守社ということに。
建築様式も、本殿、祭文殿、拝殿を回廊で繋いだ左右対称の建築様式で、尾張造(おわりづくり)と呼ばれる、尾張独特のスタイル。
尾張国一之宮の真清田神社(ますみだじんじゃ/愛知県一宮市)、津島神社(津島市/津島神社・天王社の総本社)、尾張国二之宮の大縣神社(おおあがたじんじゃ/犬山市)、田縣神社(たがたじんじゃ/小牧市)、高座結御子神社 (たかくらむすびみこじんじゃ/名古屋市熱田区、熱田神宮境外摂社)、富部神社(とべじんじゃ/名古屋市南区)などの古社も同じ尾張造です。
楼門は正保3年(1646年)に解体大修理が行なわれていますが、室町時代の様式を色濃く残し国の重要文化財。
拝殿も江戸時代初期の築で、国の重要文化財。
旧暦1月13日に執り行なわれる儺追(なおい)神事は、日本三大奇祭ともいわれる有名な『国府宮はだか祭』です。
尾張国の国府は、稲沢市にあったと推測できますが、国衙の遺構はまだ見つかっていません。
稲沢市松下に「尾張国衙址碑」が立っていますが、国衙(こくが)という字名(あざめい)からの推定です。
尾張国分寺跡は、稲沢市中椎ノ木で、金堂、講堂、塔の遺構が発掘されていますが、尾張国分尼寺の遺構はまだ未発見です(稲沢市法花寺町の法華寺が後継寺院とも)。
尾張大国霊神社(国府宮) | |
名称 | 尾張大国霊神社(国府宮)/おわりおおくにたまじんじゃ(こうのみやじんじゃ) |
所在地 | 愛知県稲沢市国府宮1-1-1 |
関連HP | 尾張大国霊神社(国府宮)公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄国府宮駅から徒歩5分。JR稲沢駅から徒歩20分 |
ドライブで | 名神高速道路一宮ICから約4km |
駐車場 | 150台/無料、国府宮はだか祭(儺追神事)期間は利用不可 |
問い合わせ | 尾張大国霊神社(国府宮) TEL:0587-23-2121 |
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