国土地理院は2025年9月26日(金)、令和7年7月1日時点の全国都道府県市区町村別面積を発表。それによると、日本の面積は4.92平方キロ増加。4.74平方キロ増加したのが石川県で、福井県と石川県の都道府県別面積の順位が入れ替わるという珍しいっ現象が生まれています。
わずか1分程度で4.74平方キロの土地が生まれた!
石川県の面積の増加は、令和6年能登半島地震による海岸隆起によるもの。
海岸が隆起して土地が増えたということに。
地震による海岸の隆起はさほど珍しいことではなく、三浦半島や江の島の海岸部にある岩棚の多くは関東大震災など、過去の地震による隆起が原因です(関東大震災では房総半島先端部では最大で1.6m、三浦半島先端部でも1.5mの隆起が確認されています)。
今回の令和6年能登半島地震でも能登半島の総延長約85kmにわたって海底が隆起して陸地となり、海岸線が大きく変化。
石川県輪島市で最大5.5mもの隆起が確認され(富山大学の研究チームが発表)、関東大震災の3倍以上となる隆起があったことが判明しています。
地震が起こっていた1分間に数mも隆起したという、土地の大変動があったということに。
自治体別の増加量は輪島市で2.78平方キロ、珠洲市で1.72平方キロ、志賀町で0.24平方キロ。
石川県は更新前より4.47平方キロ増えて4190.94平方キロとなり、福井県の4190.59平方キロを逆転、石川県が34位、福井県が35位になりました。
過去に起こった逆転のケースは、昭和63年に、大阪府が香川県を逆転したことがありましたが、これは大阪湾沿岸部の埋め立て地の拡大などに伴ったもの。
今回の逆転劇に関しては、「地震による海岸隆起も大きかったが、石川県と福井県はもともと非常に面積が近く、このような逆転が起こった」と国土地理院は説明しています。
東日本大震災の場合は土地が沈降したため、港の被害はあまり大きくありませんでしたが(船の接岸に段差が発生)、今回の能登半島地震では、港がなくなってしまい、船が入れなくなったという状況も発生。
土地が増えた、国土が広がったというプラス面よりも短期的にはマイナス面の方が大きいことがわかります。
海岸線の変化を見ても岩礁が消えて土地になった場所が数多くあります。
【国土地理院が発表】石川県の面積が、福井県を抜いて逆転! | |
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