「破局噴火」発生で、国内壊滅リスクがある火山が日本に!

過去10万年に巨大なカルデラ(火山の噴火後に生じた巨大な陥没地形)を生み出した「破局噴火」は、日本国内で9回もあります。つまりは1万年に1回ということに。最後の「破局噴火」は、九州に住む縄文人が壊滅したという鬼界カルデラの噴火で、7300年前のこと。そろそろ雲行きが怪しくなっているのです。

国内に巨大カルデラ噴火を起こした火山は7つ

日本各地で絶景を生み出しているカルデラ。
北海道・屈斜路湖や、熊本県・阿蘇の雄大な景観は、このカルデラがもたらしたもの。
箱根の箱庭的な地形も、典型的なカルデラです。

日本国内では、「破局噴火」といわれる巨大カルデラ噴火を起こした火山は7つあり、そのうちの4つが九州に集中しています。
それが阿蘇カルデラ、霧島火山の加久藤(かくとう)カルデラ、桜島・錦江湾北部の姶良(あいら)カルデラ、そして喜界島周辺の鬼界カルデラです。

熊本地震で活発化が懸念されているのが、阿蘇カルデラ(阿蘇山)がもし「破局噴火」した場合には、高速の火砕流により、わずか2時間ほどで700万の人々が暮らす九州一帯を焼き尽くされるといわれています。

富士山の宝永噴火は江戸の町にも灰が降り注いだほどですが、「破局噴火」のパワーはその1000倍とも。
国内最後に記録される巨大カルデラを誕生させた「破局噴火」は、鹿児島県・喜界島一帯の鬼界カルデラで、7300年以前、縄文時代です。
この喜界カルデラの「破局噴火」の火砕流は、時速100kmを超え、九州全土をまたたくまに焼き尽くし、九州に暮らす縄文人を破滅へと導きました。

中国、四国、さらに近畿、関東、東北まで火山灰は降り注ぎ、大阪で50cm、関東、上信越、北陸で20cm、北東北で10cm、北海道東部でさえ5cmの降灰が予想され、都市機能は麻痺してしまいます。
現在、鹿児島気象台が発表する桜島の降灰予報(厚さ)は、1mm以上で「多量」なので、東京でさえ、その基準の20倍もの降灰量となるのです。
上水道はすぐにだめになり、下水も使えずに、生活は困難に。
大阪で50cmの降灰が予想されますが、万一、雨が降れば木造家屋は重みで倒壊してしまうのです。

つまりは火砕流から生き残っても、多くの日本人は砂漠の中に取り残されたようになり、徒歩で少しでも東へ、北へと脱出を試みることに・・・。

最悪のシナリオは、阿蘇山の破滅的な噴火で、日本壊滅!

過去10万年をみると、7000年~1万年で「破局噴火」が発生。
直近は7300年前であることから、南海トラフの巨大地震より恐ろしいとされる「破局噴火」の危険性も高まっていることに。

噴火したら地球規模で寒冷化が起きるとされる要警戒の火山は、世界に6ヶ所。
アメリカ・イエローストーン国立公園、イタリア・フレグレイ平野(カルデラ)、北朝鮮・中国の白頭山、ロシア・アメリカの北太平洋のカムチャツカ半島からアリューシャン列島にかけて、アイスランド・カトラ火山、そして日本の阿蘇カルデラ(阿蘇山)です。

万一、阿蘇カルデラが噴火した場合、「人類がまだ経験したことのない未曾有の災害が起きる」と専門家は危惧していますが、それは、「日本と日本人は終焉の時」だから。
過去に『日本沈没』という小松左京の小説があり、テレビドラマ、映画化されていますが、この日本沈没は科学的に否定されていますが、阿蘇カルデラの破滅的な噴火は、可能性としては残されているのです。

長いスパンで地球上で繰り返されている破滅的な噴火ですが、現代に起こらないとは言い切れない恐ろしさを秘めています。

過去10万年のカルデラ噴火

巨大噴火の時代場所
9万5000年前鬼界カルデラ
9万年前阿蘇カルデラ
5万2000年前箱根カルデラ
4万年前支笏カルデラ・倶多楽カルデラ
屈斜路カルデラ
2万8000年前姶良カルデラ
1万5000年前十和田カルデラ
7600年前摩周カルデラ
7300年前鬼界カルデラ
「破局噴火」発生で、国内壊滅リスクがある火山が日本に!
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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