山形新幹線に新型車両E8系デビュー

2024年3月16日のダイヤ改正で、山形新幹線に新型車両E8系がデビューします。営業車両としては2014年のE7系以来の新型車両です。コンセプトは「豊かな風土と心を編む列車」で、車体色は蔵王ビアンコ、帯色は、紅花イエローとなっています。営業最高速度も時速275kmから300kmにアップし、速達性も向上。

営業車両としては2014年のE7系以来の新型車両

山形新幹線は、2024年3月16日のダイヤ改正後、最速達列車1 往復を含む3往復を新型車両E8系で運転（下りのつばさ149号、つばさ157号、上りのつばさ144号は、臨時列車の設定により車両運用上E3系で運転する場合が）。
最高速度が時速300kmとなったことで、東京～山形・新庄間の所要時間を4分短縮。
山形新幹線の場合、高速走行ができる区間が宇都宮〜福島間の163kmに限られるため、残念ながら4分しか短縮できません。
下りは「つばさ131号」、上りは「つばさ124号」が最速達列車になります。

これまでのE3系では横揺れが発生しやすい先頭車のみフルアクティブサスペンション（横揺れを打ち消す方向の力をあえて発生させて横揺れを低減するサスペンション）を搭載していましたが、E8系では全車両にフルアクティブサスペンションを搭載。
高速走行時でも横揺れが減少し、乗り心地が向上しています。

先頭長は9mという細長い構造なのは、空力解析により最適化された「アローライン形状」（E5系やE6系にも採用）のため。
E3系よりも速度性能を高め、かつ、先頭車両にもできるだけ多くの座席数を確保するということで、E6系（営業最高速度は時速320km）に劣るものの座席数が多い折衷型の先頭形状に（E3系の6mよりも長く、E6系の13mよりも短い）。

11号車（グリーン車）は、最上川と月山がテーマカラーで、シートは最上川のゆらぎを表現した渋いブルー。
肘掛けにはサクラ材が取り入れられています。

普通車は最上川と紅花がテーマカラーで、シートは黄色から紅色へのグラデーションになっています。
全席の肘掛下にAC100Vコンセントが備えられ、スマホやパソコンの充電が可能です。

ファミリーなら多目的室、多目的トイレに近い12号車（普通車）の予約がおすすめでしょう。
車椅子スペース（ハンドル形電動車いすに対応した3 席分のスペース）もとられ、座席数が少なく、のんびりと旅が楽しめるはず。

台車部に着雪防止用のヒーターを搭載しているのは雪による遅れを防止するためです。
乗車人員は、E3系の394人と比べると42人少ない352人。
これまでより、少し、きっぷが取りづらくなるかもしれません。