穴観音(興宗寺)

穴観音(興宗寺)

福岡県福岡市南区にある曹洞宗の寺、穴観音(興宗寺)。正式名は興宗禅寺(こうそうぜんじ)で、福岡城築城の際、黒田長政が石垣に古墳の石を使ってしまったので、古墳の霊を供養するために拝殿を建てたのが寺の始まり。拝殿の後ろにある石窟に観音像が刻まれることから穴観音と通称されています。

横穴式石室に刻まれた阿弥陀三尊像

穴観音(興宗寺)

穴観音が刻まれるのは、古墳時代後期(6世紀)の円墳(推定直径20m)の寺塚穴観音古墳。
横穴式石室に阿弥陀如来を中央に、観自在菩薩、勢至菩薩の阿弥陀三尊と仁王が浮彫で刻まれていることから「穴観音」と通称されています。
江戸時代の本草学者・儒学者、貝原益軒(かいばらえきけん=福岡藩医官貝原寛斎の四男)編纂の『筑前国続風土記』によると、穴観音には中心に阿弥陀如来、左右に観音、勢至菩薩が刻まれ、国中には石窟は多いがこれほど大きなものはないので俗に穴観音と呼ぶようになったと解説されています。

福岡藩士で勤皇家、明治維新後は自由民権運動家(政治結社「矯志社」を結成)になった武部小四郎(たけべこしろう)は、明治10年3月19日、この穴の中で西南戦争への加担を謀議、慎重派でしたが西郷呼応軍福岡党を編成して福岡城を攻撃(福岡の変)、捕縛されて処刑されています。

穴観音(興宗寺)のある寺塚一帯にはかつて数多くの古墳と石室があったとされていますが、福岡城築城の際、石を運び出すために壊されたと伝えられています。
そうした歴史を背景に、石室の奥は、福岡城に通じ、福岡城の抜け穴だという伝承があります。

穴観音(興宗寺)
名称 穴観音(興宗寺)/あなかんのん(こうそうじ)
所在地 福岡県福岡市南区寺塚2-22-11
電車・バスで 西鉄高宮駅からタクシーで5分
ドライブで 福岡都市高速堤ランプから約3.8km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 興宗禅寺 TEL:092-541-2348
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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