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太宰府天満宮

太宰府天満宮

延喜元年(901年)、藤原時平らの陰謀によって右大臣から大宰府(だざいふ)の権帥(ごんのそち)に左遷させられた菅原道真は、延喜3年(903年)年2月25日、大宰府の南館(現・榎社)で没しています。その墓所に建てられたのが、この太宰府天満宮。京都の北野天満宮とともに全国1万2000を数える天満宮の総本社となっています。

年間800万人以上が参拝する学問の神様

もともとは菅原道真の没後、京に不吉なことが続いたため、「道真の祟り」と恐れられ、延喜19年(919年)、道真の霊を慰めるために建立されたものですが、中世以降、学問の神様として親しまれ、現在でも受験の神様として大人気。

現存する五間社流造(ごけんしゃながれづくり)の本殿は小早川隆景が5年の歳月を費やして建立したもの。
天正19年(1591年)築で、心字池の橋のかたわらに建つ志賀社とともに国の重要文化財に指定されています。

本殿前の御神木「飛梅」は、京の菅原道真の邸宅「紅梅殿」(こうばいどの)から大宰府政庁まで道真を慕って飛んできたという伝説の梅。

またここは黒田孝高(黒田官兵衛、如水)が福岡城の居館が完成するまでの間、仮住まいしていた場所。
境内には官兵衛(如水)が茶の湯の際に使った「如水の井戸」も残されています。

合格祈願など、各種の祈願、祈祷は、楼門内のお札・お守り授与所で申し込み(通常は8:45:頃~17:00頃、予約はできません)。

御神木「飛梅」
奉納絵馬

梅林、クスノキの森も見事

北野天満宮(京都市)、防府天満宮(山口県防府市)とともに「日本三大天神」にも数えられています。
境内には奉納された牛(撫で牛)が数多くあり、それを探すのも楽しいでしょう。

197種6000本の梅が生育しており、1月〜4月上旬まで梅の香りが楽しめます。
さらに推定樹齢1500年という国の天然記念物に指定される大樟(大クスノキ)、福岡県の天然記念物に指定の49本のクスノキが茂り、4月末から5月末の新緑時にはみずみずしい青葉の香りが一帯を包みます。
「太宰府天満宮の梅林とクスノキの森」として、環境省の「かおり風景100選」に選定されています。
太宰府天満宮の季節ごとに色が変わるおみくじは「新日本様式100選」に選定。

九州国立博物館との間には、エスカレーターと動く歩道(トンネル)で結ぶ「九州国立博物館アクセストンネル」が用意され、5分ほどで移動することができます。

参道には名物の「梅ヶ枝餅」(うめがえもち)の店が並んでいます。
創業が江戸時代にさかのぼるという老舗が、小山田茶店。
毎月25日の縁日にはヨモギ入りの梅ヶ枝餅を販売。

太宰府天満宮のおもな年中行事

1月7日の「鷽替え」(うそかえ)、3月第1日曜の「曲水の宴」、9月21日〜9月25日の「神幸式大祭」など歴史をしのばせる祭事が多いのも長い歴史の反映。
初詣の人出は九州では一番、全国でもTOP10に入る賑わいをみせます。

1月4日/斧始祭=御神木「飛梅」の前で長さ3mの角材に墨立てを行ない、斧を振り上げて打ち込む一連の儀式。
1月7日/鷽替え神事=18:00頃〜楼門横の天神ひろばの斎場で。前の年に知らず知らずのうちについた嘘(うそ)を天神さまの誠心に取り替え、悪いことを嘘にして今年の吉に取り替える神事です。「替えましょ、替えましょ」の掛け声のもと、暗闇の中で手にした「木うそ」を互いに交換し取り替えます。
1月25日/初天神祭=毎月25日は天神さまの縁日ですが、1年最初の縁日は『初天神』として賑わいます。
2月節分/節分厄除祈願大祭=鬼を払って福を招き入れる「豆まき神事」が行なわれます。
2月25日/梅花祭=祭神である菅原道真の命日。2月24日〜25日には『飛梅講社大祭』を斎行。
2月下旬/門前まつり=梅の咲き誇る中、天満宮門前会、太宰府観光協会の主催で開催されるイベント。
3月第1日曜/曲水の宴(きょくすいのうたげ)=平安装束の参宴者が、曲水の庭の上流から流された酒盃が手元に来る前に歌を詠むという雅な宴。
3月25日/春季大祭=月遅れの命日祭として祭神の遺徳をたたえ、五穀豊穣を祈願します。
4月1日/厄晴れ瓢箪焼納祭・厄除祈願大祭=厄晴れひょうたんのお焚きあげを行ないます。
6月1日/飛梅ちぎり=御神木「飛梅」に実った梅の実を集めて神前に供えます。また境内6000本の梅の実も集めます。
6月上旬/花菖蒲コンサート=55種3万本の花菖蒲が咲くなか、菖蒲苑でミニコンサートを開催。
6月30日/夏越しの大祓=半年間の間、知らず知らずのうちに身に積もった罪と穢(けがれ)を人の形をした形代に託して祓います。
7月7日/七夕の宴=奉納された短冊が御本殿に下げられ、太鼓橋から楼門までの参道に七夕飾りが配されます。
7月24日・25日/夏の天神まつり=夏を無事に過ごせるように願う『夏越祓え』の神事が行なわれます。
9月20日~25日/神幸式大祭=太宰府天満宮でもっとも重要な祭礼。五穀豊穣を感謝する秋祭り。
旧暦9月10日/秋思祭=大宰府政庁跡において夜行なわれる祭典。
10月1日~31日/特別受験合格祈願大祭=祭神の菅原道真が元慶元年(877年)10月18日、学者として最高の位の文章博士(もんじょうはかせ)に登用されたことにちなみ、受験生の受験合格を祈願します。登龍門の伝説にならい「飛龍天神ねぶた」が楼門に掲げられます。
11月1日〜下旬/菊花展=福岡県内の菊愛好者の団体である「秋芳会」が奉納する見事な菊が並びます。
11月15日/七五三祭=男子は3歳・5歳、女子は3歳・7歳を祝い、健やかな成長を祈念します。
12月25日/納め天神・古神札焼納祭=1年最後の天神さまの縁日。その年にお祀りしていたお札や古くなったお守りなどを焼納します。
12月31日/年越しの大祓=半年間の間、知らず知らずのうちに身に積もった罪と穢(けがれ)を人の形をした形代に託して祓います。

太宰府天満宮
名称 太宰府天満宮/だざいふてんまんぐう
Dazaifu Tenmangu Shrine
所在地 福岡県太宰府市宰府4-7-1
関連HP 太宰府天満宮公式ホームページ
電車・バスで 西鉄大宰府駅から徒歩5分
ドライブで 九州自動車道太宰府ICから約6.5km
駐車場 太宰府パーキング(48台/有料)などを利用
問い合わせ 太宰府天満宮社務所 TEL:092-922-8225
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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