福岡県糸島市井原、『魏志倭人伝』に記される伊都国の中心的拠点集落、王都に位置付けられる弥生時代の集落跡(三雲・井原遺跡)に建つのが、伊都国歴史博物館。日本最古の王墓といわれる三雲南小路遺跡出土、平原遺跡出土の遺物などを展示し、伊都国の謎に迫るミュージアムです。
伊都国の王墓から出土の銅鏡(国宝のレプリカ)などを展示
糸島市内の弥生時代の遺跡は、加賀石地区が、弥生時代初期(2500年前)の大型支石墓、弥生時代前期(2500年前~2300年前)の集落と墓域(甕棺)から、「伊都国王都の始まりの地点」、南小路地区が、弥生時代中期後半(2000年前)の伊都国王の墓から、「伊都国最初の王墓」、番上地区が弥生時代中期後半~古墳時代前期(2000~1700年前)の伊都国対外交流の中枢地域で、「伊都国対外交渉の中枢地点」だったと推測されています。
国の史跡に指定される三雲・井原遺跡は南北1500m、東西750mの範囲に広がる遺跡で、集落域と墓域を合わせて60haという、弥生時代を代表する拠点集落で、中国の歴史書『魏志倭人伝』に記される「伊都国」の中心的拠点集落=王都に位置付けられています。
伊都国歴史博物館は、伊都国の王墓・平原遺跡(国の史跡)の出土品も数多く展示され、新館3階「王墓の部屋」(国宝)展示室では、平原遺跡1号墓の出土品であり国宝に指定されている銅鏡(大型内行花文鏡)のレプリカ、アクセサリーなどを中心に展示。
平原王墓以前の王墓である三雲南小路遺跡や、重臣の墓といわれる井原鑓溝遺跡(いはらやりみぞいせき)の出土品も展示しているので、伊都国の変遷もよくわかります。
平原王墓の発見当時の状況を原寸大で復原した模型(主体部)も必見の価値があります。
新館3階「弥生人のくらし」展示室では、農耕に従事した一般庶民の暮らしぶりを紹介。
4階は展望スペースで、糸島平野や脊振・雷山の山並みを一望にできます。
伊都国歴史博物館 | |
名称 | 伊都国歴史博物館/いとこくれきしはくぶつかん |
所在地 | 福岡県糸島市井原916 |
関連HP | 糸島市公式ホームページ |
電車・バスで | JR周船寺駅から糸島コミュニティバス伊都国歴史博物館経由雷山の森行きで11分、伊都国歴史博物館下車 |
ドライブで | 西九州自動車道周船寺ICから約5.5km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 伊都国歴史博物館 TEL:092-322-7083/FAX:092-321-9155 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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