国民保養温泉地という言葉をご存知でしょうか? 温泉の公共的利用増進のため、温泉利用の効果が十分期待され、かつ、健全な保養地として活用される温泉地を「温泉法」に基づき、環境大臣が指定した温泉地のこと。昭和29年から指定が始まり、全国79ヶ所が選定されていますが、その登録第1号となった温泉地を紹介します。
まずは国民保養温泉地の条件を紹介
第1 温泉の泉質及び湧出量に関する条件
- 利用源泉が療養泉(環境省が「温泉のうちとくに療養に役立つ泉質をもつ温泉」と定義した泉質で、泉質ごとの 「適応症」があります)であること
- 利用する温泉の湧出量が豊富であること。なお、湧出量の目安は温泉利用者1人あたり0.5リットル/分以上であること
第2 温泉地の環境等に関する条件
- 自然環境、まちなみ、歴史、風土、文化等の観点から保養地として適していること
- 医学的立場から適正な温泉利用や健康管理について指導が可能な医師の配置計画又は同医師との連携のもと入浴方法等の指導ができる人材の配置計画若しくは育成方針等が確立していること
- 温泉資源の保護、温泉の衛生管理、温泉の公共的利用の増進並びに高齢者及び障害者等への配慮に関する取組を適切に行うこととしていること
- 災害防止に関する取組が充実していること
要約すると、温泉パワーに優れ、しかも自然環境も良いので転地療養などにも期待できる温泉地ということに。
短期的な湯治などにもおすすめです。
「国民保養温泉地」第1号の温泉地(昭和29年指定)
酸ヶ湯温泉(すかゆおんせん)|青森県


- 泉質=酸性・含硫黄-ナトリウム-硫酸塩泉(硫化水素型)
- 歴史=300年の昔から開かれていた一軒宿の山の温泉宿(八甲田山麓)
- 環境=十和田八幡平国立公園の北部、八甲田連峰の主峰大岳の西麓に位置し、標高900mの清涼な高地、周囲はブナの森、そしてアオモリトドマツ帯の境界付近で、高山植物も豊富
その恵まれた立地から八甲田観光の基地として利用されてきました
奥日光湯元温泉|栃木県


- 泉質=含硫黄-ナトリウム・ カルシウム-硫酸塩・ 炭酸水素塩(・ 塩化物)温泉(硫化水素型)
- 歴史=伝承では、奈良時代に日光を開山した勝道上人が温泉を発見し、薬師の湯と名づけたのが始まりという古湯
- 環境=日光国立公園第2種特別地域内に位置し、標高1500m、南側を除く三方を白根山、温泉ヶ岳、三岳の山々に囲まれ、開けた南側は湯ノ湖に面していて、奥日光ハイキングの基地になっています
周囲は原生林で、源泉地帯には湿原も発達、避暑地としても最適です
四万温泉(しまおんせん)|群馬県


- 泉質=アルカリ性単純温泉、ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(源泉数は42)
- 歴史=平安時代の永延3年(989年)頃に発見され、16世紀には温泉宿が開業、明治時代には湯治場として繁栄(温泉街は湯治場としての雰囲気が色濃く残存)
- 環境=三国山系の高峰がそびえる上信越高原国立公園内、四万川の渓流に沿った細長い温泉地(標高600m〜700m)で、周囲の森には天然記念物ニホンカモシカやニホンザル、キジやヤマドリなどが生息
中之条ダムの貯水池・四万湖は四万ブルーと称される湖水で有名で、手軽にカヌーを楽しむことができます
注/泉質、歴史、環境は各温泉地の「国民保養温泉地計画書」の一部を加筆編集したものです
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