【空撮!ニッポンの絶景】屏風ヶ浦・刑部岬|千葉県

屏風ヶ浦・刑部岬

犬吠埼から九十九里の末端へと続く、全長10kmもの海食崖が、屏風ヶ浦(千葉県銚子市・旭市)。ドーバー海峡のホワイトクリフに例えて「東洋のドーバー」とも称される絶景で、その南端に位置するのが旭市にある刑部岬で、飯岡刑部岬展望館が建っています。刑部岬から太東崎まで続く66kmが九十九里浜です。

【絶景を読み解く】下総台地が波で削られて誕生した海食崖

屏風ヶ浦・刑部岬
海岸に置いた消波ブロックが浸食から守っています

千葉県の北部に東西に続く下総台地(しもうさだいち)は、第四紀の下総層群の上に関東ローム層が堆積したもの(九十九里側の平野部は沖積層)。
この台地が太平洋の波によって削られた崖で、消波ブロックを置かなければ年間50cm〜100cmも削られて、陸地が浸食されるほどの波の力があります。

波で削られ続けたことから、崖には植物も生育せず、まさに「東洋のドーバー」にふさわしい景観が誕生したのです。
消波ブロックを設置した逆効果として、崖面の植物が生育するようになったこと、さらに九十九里に供給される土石が減少し、砂浜がやせてきていることなどが問題視されています。

江戸時代の銚子は東北と江戸を結ぶ舟運の重要な中継点で、利根川水運を利用した江戸庶民の遊覧旅行、そして鹿島神宮、息栖神社(いきすじんじゃ)、香取神宮を巡拝する「東国三社詣」の延長上にあったので、多くの文人墨客が訪れています。

屏風ヶ浦の奇観も、歌川広重が各国(各州)を代表する名所を描いた『六十余州名所図会』にも下総国の代表として「銚子の濱 外浦」が描かれています。

日本離れしたダイナミックな景観は、平成15年放送のフジテレビ系列テレビドラマ『僕の生きる道』(主演・草彅剛)令和3年放送のTBSテレビ 日曜劇場『日本沈没ー希望のひとー』などのテレビドラマの重要なシーン、車のCMなどにも数多く使われています。

屏風ヶ浦
関東近郊にこんな絶景が!
【空撮!ニッポンの絶景】屏風ヶ浦・刑部岬|千葉県
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屏風ヶ浦

屏風ヶ浦

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