広島県福山市鞆町鞆、坂本龍馬が紀州藩といろは丸沈没の談判をした「魚屋萬蔵宅」(いろは丸事件談判跡)を宿&食事処として再生したのが、御舟宿いろは。取り壊しの危機にあった建物を、スタジオジブリの宮崎駿監督らの支援とデザインで、平成22年に宿・食事処として復活を遂げています。
坂本龍馬、そして宮崎駿ゆかりの宿
「いろは丸」は、イギリスで建造され、伊予国・大洲藩(現・愛媛県大洲市に藩庁・大洲城があった藩)が購入した蒸気船。
慶応3年4月23日(1867年5月26日)、「海援隊」を率いた坂本龍馬が乗船する「いろは丸」が、紀州藩の軍艦「明光丸」と瀬戸内海を航行中に衝突し、鞆の浦まで曳航中に沈没したのが「いろは丸事件」です。
この海難事故をめぐって、坂本龍馬と紀州藩側が、賠償金などの交渉を行なった場所が、鞆の「魚屋萬蔵宅」。
近年までいろは丸事件談判跡を表す石碑と空き家が残されていましたが、平成20年6月にNPO法人「鞆まちづくり工房」が買い取り、「御舟宿いろは」として再生。
現在、龍馬ゆかりの宿として営業を続けています。
旅館として宿泊するだけでなくランチスポットとしても利用可能で、名物「鯛漬け」をメインとするいろは御膳、日替わりのキッシュ、土日の昼限定で「いろは御膳」を味わうことができます。
実はここ、スタジオジブリが手がけたアニメ映画『崖の上のポニョ』の構想を練る際、鞆の浦に長期滞在した宮崎駿監督のデッサンをもとにステンドグラスなどが作られており、龍馬ファンだけでなく、ジブリマニアにとって聖地のひとつになっているのです。
客室は2室のみでそれぞれ趣が異なる造り。
落ち着いた照明と隠し部屋のような「かけおちもの部屋」、昔懐かしい雰囲気の「みんなで部屋」で、いずれも宮崎駿監督の命名。
風呂は部屋ごとの貸し切りでゆったりでき、夕食は創作和食のコース仕立て。
御舟宿いろは(いろは丸事件談判跡) | |
名称 | 御舟宿いろは(いろは丸事件談判跡)/おんふなやどいろは(いろはまるじけんだんぱんあと) |
所在地 | 広島県福山市鞆町鞆670 |
関連HP | 御舟宿いろは公式ホームページ |
電車・バスで | JR福山駅からタクシーで30分。または、鞆鉄バス鞆港行きで32分、終点下車、徒歩1分 |
ドライブで | 山陽自動車道福山東ICから約15km |
駐車場 | 宿泊者用(3台/無料、予約時に確認)、その他は福山市鞆の浦第1駐車場(40台)利用が便利 |
問い合わせ | 御舟宿いろは TEL:084-982-1920 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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