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湧洞沼

湧洞沼

北海道中川郡豊頃町湧洞にある十勝海岸湖沼群の中で最も大きい沼が湧洞沼(ゆうどうぬま)。湧洞は、アイヌ語のユー・トー(yu-to=温泉・沼)に由来。幕末の探検家・松浦武四郎はその著『東蝦夷日誌』に「此沼に神霊ありて時々温み、また冷になる(トラノ申口)」と記し、温泉が湧いていたことがわかります。

湖畔の「湧洞の丘」がビュースポット

近くの晩成海岸(大樹町晩成)には今も温泉(晩成温泉)が湧くことから、湧洞沼にも温泉、冷泉が湧く場所があるのだろうと推測されます(泥炭層から湧出するモール泉)。

湧洞沼は海跡湖で、沼と太平洋を隔てる砂州が、湧洞沼原生花園。
沼の脇にある原始砂丘の上(標高は20mほど)には展望台(湧洞沼見晴台)が造られており、そこからは巨大な湧洞沼を俯瞰した風景が楽しめます。

またその展望台から原始砂丘を尾根沿いに500mほど歩くと、通称「湧洞の丘」と呼ばれるビューポイントがあり、湧洞沼と日高山脈というワイドなパノラマを得ることができます。
当然、看板もないから、「多分ここかな」という感じで訪ねるしかありません(湧洞沼見晴台を湧洞の丘と勘違いする人が多いのですが、別の場所です)。

尾根上はエゾカンゾウ咲き誇る原生花園にもなっていて、知る人ぞ知る十勝海岸湖沼群らしい景観が広がっています。
汽水湖なのでシジミも生息。

沼畔まで道道1051号湧洞線が通じているのでアプローチは比較的に手軽ですが、観光ルートから外れているため訪れる人は稀です。
タンチョウも生息するので、周囲をじっくりと見渡しましょう(鳥獣保護区特別保護地区に指定)。

十勝海岸湖沼群(十勝川河口湿原、長節沼、湧洞沼、キモントウ、生花苗沼、当縁湿原、ホロカヤントウ沼など)として日本の重要湿地500に選定。

湧洞沼
名称 湧洞沼/ゆうどうぬま
所在地 北海道中川郡豊頃町湧洞
関連HP 豊頃町公式ホームページ
ドライブで とかち帯広空港から約51km
駐車場 湧洞沼見晴台駐車場を利用
問い合わせ 豊頃町観光協会 TEL:015-574-2216
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

長節湖

北海道豊頃町長節、十勝(とかち)の海岸沿いに連続する十勝海岸湖沼群のうち、十勝川の河口部に最も近い場所に位置する海跡湖が長節湖(ちょうぶしこ)。根室半島にも長節湖(ちょうぼしこ)があるので、「豊頃の長節湖」とも呼ばれています。長節はアイヌ語

ハルニレの木

北海道豊頃町を流れる十勝川の河川敷、旧利別川の河口にあるのがハルニレの木。バイクツーリングが全盛だった80年代には「この木なんの木」と喧伝(けんでん)され、多くのツーリストが集まりました。日立グループのテレビCM『日立の樹』(ひたちのき)に

十勝川河口

北海道中川郡豊頃町と、北海道十勝郡浦幌町の境にあるのが十勝川河口。十勝川は、幕末の探検家・松浦武四郎が「是れ東部第一の川にして、此国の母川とし、石狩を父川とす」(『十勝日誌』)と記した大河。流域面積は北海道2位(道東1位)、国内6位。あまり

ホロカヤントウ

北海道広尾郡大樹町晩生にある秘湖がホロカヤントウ。十勝川の河口から西の歴舟川の河口にかけて、長節湖、湧洞沼、生花苗沼(おいかまないとう)と、十勝海岸沿いに連続する海跡湖のひとつで、最西端に位置するのがホロカヤントウ。湖の東には晩生温泉、西に

 

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