神戸市街の背後に連なる六甲山は、居留地時代のピクニック、ハイキングの地。ドイツ人でアルピニストでもあったシェールが開いた登山道が、シェール道で、その途中にあるのが標高669mのシェール槍。それを見上げるのが穂高湖で、シェール槍の眺めが、上高地・大正池からの穂高連峰のようだというのが湖名の由来です。
上高地・大正池からの穂高連峰のような眺め!?

かなり強引なネーミングですが、六甲山は『孤高の人』(新田次郎著)も主人公・加藤文太郎(かとうぶんたろう)を生んだ地。
加藤文太郎は六甲山でトレーニングし、槍ヶ岳冬季単独登頂など、日本アルプスの数々の峰に積雪期の単独登頂を果たしたアルピニスト。
昭和11年1月、猛吹雪の槍ヶ岳・北鎌尾根(天上沢)で遭難、31歳の若さで生涯を閉じています。
また、六甲山の岩場をロック・ガーデンと命名した藤木九三(ふじきくぞう)は、大正13年、日本初のロック・クライミングを目的とした山岳会「RCC」(Rock Climbing Club)を設立、六甲山をホームゲレンデとしています。
こうした岳人たちのトレーニングの場であった六甲山にはゆかりの地が数ありますが、上高地の眺めから六甲山中の人工湖を穂高湖と命名するのは自然の流れでしょう。
シェール槍の西側には新穂高と称される648mのピークもありますが、本家のように温泉ではなく、ピークに付けられた名前です。
国土地理院の地形図には、シェール槍の名はなく、新穂高の名のみ記載されています。
新穂高が少し藪(やぶ)のある山ですが、槍穂高縦走もできることに。
ただし新穂高は踏み跡も不明瞭なので注意が必要です。
穂高湖近くまでは車で到達できますが、ハイキングなら摩耶ロープウェー星の駅からアゴニー坂を下る手もあります。
摩耶ロープウェー星の駅〜穂高湖は徒歩1時間10分。
穂高湖からシェール槍は10分ほどのアタックで到達できますが、山頂部の岩場に注意が必要です。

| 六甲山に上高地が!? それが「穂高湖とシェール槍」 | |
| 掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |











