平成11年、福井県敦賀市で、敦賀港開港100周年記念事業として開催された『つるが・きらめき・みなと博21』のシンボル館として建設された旧敦賀港駅舎。シベリア鉄道経由でヨーロッパ諸国と繋がる「欧亜国際連絡列車」の発着駅として賑わった時代の敦賀港駅駅舎を再現したもので、敦賀鉄道資料館、みなとオアシス敦賀の構成施設になっています。
「欧亜国際連絡列車」の発着駅を再現
明治35年、敦賀港からウラジオストクへの航路開設を受け、金ヶ崎駅(後の敦賀港駅/平成31年4月1日廃止)は、ヨーロッパへの玄関駅として機能します。
明治43年、日本から東清鉄道への国際連絡運輸が開始。
敦賀〜ウラジオストク国際航路に連絡する新橋駅〜金ヶ崎駅(後の敦賀港駅)間のボート・トレイン(Boat train=船車連絡列車)は、明治45年6月15日に運行開始。
新橋駅発毎週日・火・木曜運転で、東京(21:00発)〜米原(8:22着)間は神戸行き急行に1等・2 等寝台車を連結し、米原(8:35発)〜金ヶ崎(11:00着)間は不定期普通列車として運転。
毎週月・水曜の19:00発のロシア義勇艦隊商船(Russian Volunteer Fleet Association)の定期船、毎週金曜 17:00に敦賀港を出航するウラジオストク行きの大阪商船「鳳山丸」(明治40年、川崎造船所で進水/2347トン、旅客定員217人)に連絡していました(敦賀港税関桟橋から出航)。
ウラジオストクからは東清鉄道経由ハルビン行きに乗車し、ヨーロッパに向かうことができたのです(シベリア鉄道のハバロフスク経由ルートは大正5年に開通)。
これが、当時の日本からヨーロッパへの最短コースで東京〜ベルリンを14日、パリを15日、ロンドンまでも16日で結んだのです。
敦賀鉄道資料館の館内では、昭和37年開通の北陸トンネル関連の資料、欧亜連絡切符(複製)、『汽車汽船旅行案内』(複製)など、敦賀の鉄道の歴史を紹介する資料や列車模型などを展示しています。
敦賀鉄道資料館(旧敦賀港駅舎) | |
名称 | 敦賀鉄道資料館(旧敦賀港駅舎)/つるがてつどうしりょうかん(きゅうつるがみなとえきしゃ) |
所在地 | 福井県敦賀市港町1-25 |
関連HP | 敦賀市公式ホームページ |
電車・バスで | JR敦賀駅からコミュニティバス海岸線8分、または、ぐるっと敦賀周遊バス観光コースで10分、金ヶ崎緑地下車 |
ドライブで | 北陸自動車道敦賀ICから約3km |
駐車場 | 金ヶ崎緑地駐車場(無料)を利用 |
問い合わせ | 敦賀鉄道資料館(旧敦賀港駅舎) TEL:0770-21-0056/FAX:0770-21-0056 |
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