世界遺産知床のウトロ側の玄関口である斜里市街(釧網本線知床斜里駅)のすぐ東側に広がる原生花園が以久科原生花園(げんせいかえん)。女満別空港や網走市街から知床・ウトロへの移動途中に絶好の寄り道ポイントになっています。
北海道ではエゾカンゾウ(ニッコウキスゲの仲間)、手つかずの海岸の花畑を「原生花園」と呼んでいます。有名な小清水原生花園(釧網本線原生花園駅)はその代表格です。
砂丘がお花畑になっている!
網走から斜里にかけての海岸線は、大部分が原生花園といった感じですが、それは海岸沿いに標高20m内外の砂丘が続き、その砂丘が草原群落(原生花園)となっているのです。砂丘は浜堤列と呼ばれる数列になっており、谷間には湿地を形成している場所も。
北海道、とくに知床など道東周辺の地名は大部分がアイヌ語由来です。地名をひもとくとその地形が分かるケースも多いのですが、以久科(いくしな)もアイヌ語のエ・クシナ・ペツ(e・kusina・pet)=そこを・突き抜けている・川に由来しています。
知床連山を眺め、冷たい海の水にタッチ
原生花園の特徴としては、6月下旬~7月中旬にエゾスカシユリが群落となって咲くこと。それ以外の季節なら海岸沿いの砂丘にハマナスが見事に咲きます。8月に訪れる場合は、エゾスカシユリは咲いていないので、海岸の砂丘の尾根上に登り、知床連山を眺めるのもいいでしょう。
また、砂丘の切れ目から砂地を下るとオホーツク海にタッチすることができます。 実はオホーツク海沿いには海水浴場はありません。海の水があまりに冷たいがために、海水浴には不向きなのです。実際、どれくらい冷たい海なのか、ぜひ海水にタッチしてみてください。
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