京阪電気鉄道の顔ともいえる特急専用車両8000系。愛称もエレガント・サルーン(ELEGANT SALOON)で、「リラックスのための贅沢仕様」(京阪)とのこと。通勤電車でもあるため、ロングシートも備えられていますが、「日本一豪華なロングシート」をめざして設計したとPRしています。
平成22年3月28日のリニューアルでロングシート登場

京阪8000系電車に当初からロングシートの座席があったわけではありません。
平成元年10月の鴨東線開業に伴ってデビューした際には、ダブルデッカー(2階建て)車両を有するオール転換クロスシート(ダブルデッカーの一部は転換不可)でした。
平成24年6月までは京阪特急の伝統である車内にテレビが設置された「テレビカー」も話題となりました。
平成22年3月28日のリニューアル車両デビューで登場したのが、車端部(運転席後部を除く)のハイバックロングシート化と深紅色の吊り革の設置。
ラグジュアリーと通勤特急との両立を図ろうとするものです。
ロングシート部分の背もたれはクロスシート部分以上の高さを確保し、1区画(1座席)ごとにヘッドレストが備わる豪華仕様。
ロングシートというだけで通勤電車感は否めませんが、京阪によれば、利用者の選択肢を増やすためにロングシートを設置したとのこと。
利用者の声としても、2人掛けのクロスシートだと隣に誰が来るか悩ましい、通路側座席にすでに乗客が座っていれば、窓際席に座りに行くことをためらってしまう、短い区間なのでロングシートで十分など支持する声も多く、一部にはロングシート愛用者もいるほど。
京阪特急は沿線の人口増加を受けて停車駅も増えたため、近距離で利用する乗客も増えたこともロングシート設置の大きな理由でした。
設置にあたってのコンセプトが、「日本一豪華なロングシートをつくる」。
背もたれが頭部を包み込むように支え、リラックスした体勢を長時間キープできるロングシートが誕生したのです。
「快適性の追求」では、設計段階からミリレベルの検討を重ね、何度もやり直しを経て誕生したのが、現在の日本一豪華なロングシートです。
| 日本一豪華な「ロングシート」とは!? | |
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