阪急の指定席車両「PRiVACE」を迎え撃つ、京阪本線で人気の「プレミアムカー」

京阪京都線「プレミアムカー」

2024年夏に登場する阪急電鉄京都線の座席指定サービス「PRiVACE」(プライベース)を迎え撃つ形となるのが、京阪電気鉄道京阪本線の「プレミアムカー」。京阪ホールディングスでは中期経営計画で、「プレミアムカー」の拡大を謳っていることから、その人気がわかります。

平日は通勤客、土休日は観光客が利用する人気絶大な車両

京阪京都線「プレミアムカー」
「エレガントサルーン」の愛称を持つ8000系

大阪・淀屋橋駅と京都・出町柳駅間を運行する京阪本線。
特急、快速急行などの8000系・3000系車両の6号車のみに設置された金色の扉が出迎えてくれるのが、注目の「プレミアムカー」(「特別車両PREMIUM CAR」)。
座席は2+1の3列配置でJR普通列車のグリーン車を凌ぎ、足元ゆったり、リクライニングもOKというシートも快適で、空調はパナソニックの「ナノイーX」、さらには専属アテンダントが乗務し(早朝・深夜時間帯、一部の区間でアテンダントが乗務していません)、車内販売も実施と、まさにワンコイン(乗車区間により400円、または500円)でプレミアムな体験が可能。
「関西の特急に革命を起こした」ともいわれるのもうなづけます。

京都駅~大阪駅をJR西日本の誇る新快速が最速わずか28分で結ぶため、淀屋橋駅〜祇園四条駅間でも所要50分と速達性でも負けており、さらに乗車料金でも阪急に少し負ける(京阪430円、阪急410円)という状況ですが、目下、京阪京都線の「プレミアムカー」に関しては、平日朝夕ラッシュ時間帯と土休日の日中はほぼ満席。

その理由は、400円あるいは500円でゴージャスな空間と時間を得ることができるからにほかありません。

「エレガントサルーン」の愛称を持つ8000系(京阪を代表する看板列車)にプレミアムカーが登場したのは、2017年。
テーブルと電源コンセントを備え、ビジネスだけでなく、観光での利用が多いのも特徴で、「乗り鉄」なら一度はそのプレミアムな空間を体験したいという車両で、2021年1月以降には3000系にも導入されています。
8000系の登場時(1989年秋)、宮下稔社長は社内報で「歴代の京阪特急の輝かしい伝統を受け継ぎ、さらに充実発展させた車両であると自負しております」と語っていますが、その延長線上で、さらに進化したのが「プレミアムカー」(「エレガントサルーン」のなかのさらにプレミアムバージョン)というわけです。

この「プレミアムカー」の好評を受けて、2025年度には3000系(沿線の風土である「文化・風情」の香りに「現代的感覚」を融合させた「風流の今様」がデザインコンセプト)車両にプレミアムカーを増結し、普通車6両、プレミアムカー2両編成での運行が予定されています(8000系は増結なし)。

クラシックムードで落ち着いた雰囲気の阪急「PRiVACE」、それを迎え撃つ人気の「プレミアムカー」。
こうしたゴージャス通勤列車の流れは、東急電鉄の有料座席指定サービス「Qシート」など、首都圏にも徐々に広まっています。

京阪京都線「プレミアムカー」
座席は2+1の3列配置
阪急の指定席車両「PRiVACE」を迎え撃つ、京阪本線で人気の「プレミアムカー」
関連HP 京阪電車公式ホームページ
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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