神奈川県足柄下郡箱根町、箱根火山のカルデラ湖が、芦ノ湖(あしのこ)。かつて「箱根の海」とも呼ばれていた芦ノ湖は、今から数千年前の火山活動でできた三重式火山の火口原湖。標高723m、面積7.1km、最大深度43.5mの湖で、ニジマス、ワカサギなどが棲息しています。
芦ノ湖の水利権は、静岡県にある!
水源の大部分が湖底からの湧き水で、流出するのは、北岸・湖尻水門からの早川。
ただし、早川の源流ではあるのですが、実は芦ノ湖の水利権は静岡県にあり、湖尻水門は芦ノ湖の水位調節に使われるだけ。
普段は閉まっていて、河川法では芦ノ湖は湖ではなく、二級河川・早川の一部で、芦ノ湖も二級河川の扱い。早川に流れ出すことはありません(芦ノ湖の水位が基準に達すると水門が開いて放流される仕組み)。
河川法では芦ノ湖は湖ではなく、二級河川・早川の一部で、芦ノ湖も二級河川の扱い。
芦ノ湖の水は、深良用水の取水口となる深良水門から外輪山を1342mのトンネルで抜け、静岡県側の裾野市、長泉町、清水町、御殿場市の530haの農地を潤しています。
寛文10年(1670年)に完成した用水のため、今も芦ノ湖の水利権は静岡県にあるのです。
観光的には、北岸の湖尻・桃源台と、旧東海道が通る南岸の箱根町、元箱根、そして東岸の箱根園。
桃源台と箱根町、元箱根を結び小田急系の箱根観光船(箱根海賊船)、そして湖尻〜箱根園〜箱根町・元箱根に伊豆箱根鉄道(西武グループ)の芦ノ湖遊覧船(双胴船)が就航。
トクトクきっぷは、小田急の「箱根フリーパス」が海賊船、伊豆箱根鉄道の「箱根旅助け」が双胴船に利用可能で、乗り間違いにご注意を。
芦ノ湖を俯瞰的に眺めたいなら、箱根園から箱根駒ヶ岳ロープウェーで、駒ヶ岳の山上へ。
箱根駒ヶ岳ロープウェー、芦ノ湖遊覧船(双胴船)は、ペット同伴での利用も可能です。
箱根ターンパイクの「大観山スカイラウンジ」も芦ノ湖一望のビューポイント。
あまり知られていませんが、湖西岸には芦ノ湖西岸遊歩道が整備されており、所要5時間のハイキングで豊かな自然を満喫できます。
コースの起点は湖尻新橋のたもとにある入口から。
ここから終点の箱根やすらぎの森まではほぼ一本道ですが、所要は5時間ほど。
充分な足ごしらえ、飲み物、軽食、携帯トイレなどを持参で臨みたいハイキングコースです。
芦ノ湖では湖魚料理も味わいたい!
芦ノ湖産の湖魚としては、ニジマス、ブラウントラウト、ヒメマス、ヤマメ、オオクチバス、ワカサギがあり、ニジマスは明治43年に放流された外来種。
ヒメマスは、明治42年十和田湖から移植されたのが最初で、生息の南限。
食材としても人気のワカサギは、大正7年霞ヶ浦から種卵を移植したもので、釣りのターゲットとしても人気です。
釣りは、南西の風が吹くと湾奥に魚が溜まることから、箱根神社の鎮座する元箱根湾、日当たりが良い箱根園前が人気のポイント(釣りに関しては、芦之湖漁業協同組合に確認を)。
わかさぎは、限定ワカサギランチも用意する「網元おおば」(湖尻)、わかさぎ天ぷらも人気の「ほん陣」(箱根町)などで味わうことができます。
芦ノ湖 | |
名称 | 芦ノ湖/あしのこ |
所在地 | 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根 |
関連HP | 箱根町観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 箱根登山鉄道箱根湯本駅から箱根登山バス、伊豆箱根バス箱根町行きで33分、元箱根下車 |
ドライブで | 小田原厚木道路箱根口ICから約27km |
問い合わせ | 箱根町総合観光案内所 TEL:0460-85-5700/FAX:0460-85-5721 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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