神奈川県横浜市西区老松町、伊勢佐木町背後の標高50mほどの丘陵地帯に広がるのが野毛山公園。横浜市中央図書館側の散策地区にあるのがラジオ塔。NHKが昭和7年、ラジオ受信契約数100万件突破を記念して設置したもので、当初はラジオ放送普及を目的にラジオ放送を流す塔として機能。
昭和7年にNHKがラジオ放送普及を目的に設置した放送塔
ラジオ塔(当時の呼称はラヂオ塔)の正式名は、「公衆用聴取施設」で、NHK大阪中央放送局が昭和5年6月15日、大阪市の天王寺公園旧音楽堂跡に、最初のラジオ塔を設置したのが始まり。
昭和9年までに、全国の公園に計画的に41基が設置されましたが、そのうちの1基が、野毛山公園(最終的には450基余が全国に設置)。
NHKのラジオ放送の全国展開は昭和4年2月から。
昭和6年に奈良公園(奈良市)、湊川公園(神戸市)、昭和7年に円山公園(京都市)と関西に設置されていましたが、ラジオ受信契約数100万件突破を記念し、全国に配置されることになり、昭和7年に大通公園(札幌市)、常盤公園(旭川市)、千秋公園(秋田市)、雁島公園(山形市)、福島市中央公園(福島市)、隅田公園(東京都台東区)、白山公園(新潟市)、清水山公園(静岡市)、岐阜公園(岐阜市)、高知公園(高知市)、東公園(福岡市博多区)などとともに、野毛山公園にも建立されたもの。
昭和7年設置のラジオ塔では、白山公園、清水山公園とともに数少ない現存の塔。
中の受信機は戦中の金属供出などで失われていますが、全国で保存活動が行なわれています。
ラジオ塔のなかには国の登録有形文化財に指定されるものもあり、まさに文化財的な存在です。
野毛山公園・ラジオ塔 | |
名称 | 野毛山公園・ラジオ塔/のげやまこうえん・らじおとう |
所在地 | 神奈川県横浜市西区老松町27 |
電車・バスで | 京浜急行線日ノ出町駅から徒歩8分 |
ドライブで | 首都高速横羽線みなとみらいランプから約1.5km |
駐車場 | 野毛山有料駐車場(110台/有料) |
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