京都府京都市東山区茶屋町、明治30年に帝国京都博物館として開館した国立の博物館で、現在は独立行政法人国立文化財機構が運営するミュージアムが京都国立博物館。噴水のあるエリアにはロダンの『考える人』(明治13年作)が設置され、豊臣秀吉が建立した方広寺の石垣の一部が残り国の史跡となっています。
千年の都・京都の文化財を数多く収蔵
京都国立博物館の建つ場所は、北に方広寺、豊国神社、南に蓮華王院(三十三間堂)、法住寺という立地。
実は、平安時代の後期、平清盛が権力を握る過程で後白河上皇が院政を敷いた法住寺殿があったのが、京都国立博物館一帯。
そして豊臣秀吉が大仏を築き、さらには大坂の陣へとつながった「国家安康の鐘」が下がるのが方広寺です。
京都国立博物館では、京都で成熟した文化が日本各地に伝わったという視点も加味しながら、日本全国から収集した考古・陶磁・彫刻・絵画・書跡・染織・漆工・金工など様々な分野にわたる美術品・文化財を収蔵展示。
面積5万平方メートルという広大な敷地には常設展に使われている「平成知新館」と、年に2~3回(おもに春秋に)催される特別展が開催される「明治古都館」(国の重要文化財に指定される旧帝国京都博物館本館)をメインに、東の庭、西の庭、石塔のあるエリア、噴水のあるエリアなどが配されています。
「明治古都館」の明治28年10月築で、設計者は宮内省内匠寮技師片山東熊(かたやまとうくま)。
レンガ造りの表門、札売場及び袖塀も国の重要文化財です。
「平成知新館」では1万2000点余の所蔵品の中から、展示替えをしながら国宝や重要文化財に指定された作品を含め貴重な収蔵物を展示。
屋外の石塔のあるエリアには、源義経の家人、佐藤継信・忠信兄弟の墓と伝えられる馬町十三重石塔などが配置され、西の庭には、平安時代後期の石造阿弥陀三尊像(安楽寿院蔵)、「天正十七年津国御影七月吉日」の銘のある三条大橋の石柱の一部、方広寺大仏殿の建築部材などを野外展示しています。
さらに東に庭では朝鮮半島の歴史ある墳墓表飾石造遺物を配置し、庭に配された野外展示を眺めるだけでも十分楽しむことができます。
また正門(西門)近く、噴水のあるエリアには、豊臣秀吉が築いた方広寺の石垣が方広寺石塁として国の史跡になっています。
往時には石垣上に築地塀が巡らされていました(豊臣秀頼の再建時以降は回廊に)。
京都国立博物館 | |
名称 | 京都国立博物館/きょうとこくりつはくぶつかん |
所在地 | 京都府京都市東山区茶屋町527 |
関連HP | 京都国立博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR京都駅から市バスで7分、博物館三十三間堂前下車。または京阪本線七条駅から徒歩5分 |
ドライブで | 名神高速道路京都東ICから約7km |
駐車場 | 三井のリパーク京都国立博物館前駐車場(62台/有料) |
問い合わせ | 京都国立博物館 TEL:075-525-2473(テレホンサービス) |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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