モスバーガーの1号店は、2.8坪の八百屋倉庫を改装し、1972年6月16日オープンの成増店(東京都板橋区)ですが、この店はいわゆる本店、ルーツ店で、フランチャイズ化の映えある1号店は、名古屋市瑞穂区の新瑞店(あらたまてん)で、1973年11月のこと。初期のフランチャイズ店長を育てた1号店は今も健在です。
1973年11月、名古屋市瑞穂区に新瑞店がオープン!
1973年5月15日には「テリヤキバーガー」を発売。
その大ヒットでマクドナルドなど海外ブランドも驚愕した「テリヤキバーガー」を開店時から販売したのが、新瑞店です。
名古屋市内では、日本万国博覧会(大阪万博)で実験的な販売を行なったケンタッキーフライドチキンも1970年11月21日に1号店(名古屋市西区の名西店)をオープンさせていましたが、営業不振で翌年には閉店しているので、同じ名古屋でというのは少し冒険だったような気もします。
マクドナルドの中部地区1号店の開店は、1973年6月の金山店(1号店が銀座三越の1階にオープンしたのは1971年7月20日/ただし客席はありませんでした)。
まだまだハンバーガーでさえ黎明期だった時代、しかも金山、栄という名古屋の中心ではなく、市電(1974年3月31日廃止)から郊外への市バスの乗り換え拠点だった新瑞橋(あらたまばし)に店舗を開いたというのは、ドーナツ化が進み名古屋が郊外型(周辺に大型の団地が誕生)になっていくことを見越しての出店だったと推測できます。
名古屋市とロサンゼルス市は、両市にとって最初の姉妹都市を結んだ都市ですが、車社会が根付いた名古屋では、郊外の発展、郊外への乗り換え拠点の重要性も見込まれていたのです。
カリフォルニア州アーバイン市に本社を置くアメリカ合衆国の大手ファストフードチェーン「タコベル」も新瑞橋に1号店を出店しましたが、こちらは受け入れられずにあえなく閉店しています。
市電廃止で郊外へのバスターミナルに変身した新瑞橋ですが、そのバスターミナル横で人気を博したのがモスバーガー新瑞店。
「新瑞に美味しいハンバーガーがある」というのは、開店当初から通学経路の昭和高校の生徒たちにも話題で、そんな新瑞店での成功が、モスの全国展開への足がかりとなったのです。
ちなみに、フランチャイズ1号店の新瑞店は、今も、オープン当時の場所から200mほど移転して営業を続けています。
初代オーナー(故人)は、「食を通じて人を幸せにすること」が経営ビジョンのモスバーガーの全国展開に大きく貢献し、この店舗から多くの新しい店舗オーナーが巣立っていったのです。
2023年には東海出店50周年ということで、記念商品「みそカツバーガー 八丁味噌使用」「みそカツライスバーガー 八丁味噌使用」を東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)のモスバーガー115店舗で販売しています。
モスバーガーのフランチャイズ1号店は、名古屋市に! | |
名称 | モスバーガー新瑞店/もすばーがーあらたまてん |
所在地 | 愛知県名古屋市瑞穂区洲山町2-31 |
関連HP | モスバーガー公式ホームページ |
電車・バスで | 名古屋市営地下鉄新瑞橋駅から徒歩3分 |
駐車場 | 名鉄協商パーキング(有料、購入金額により駐車サービスあり) |
問い合わせ | モスバーガー新瑞店 TEL:052-853-7688 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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