気象庁が2024年10月2日、5段階の噴火警戒レベルを1から2に引き上げた岩手山(岩手県)。噴火警戒レベル2になるのは初めてのことですが、気象庁によれば、仮に噴火が発生した場合には、地下水がマグマなどにより温められて、爆発的に噴出する「水蒸気噴火」になると想定されています。
水蒸気噴火の影響は限定的なので、周辺観光に問題なし!
ひとことで噴火といっても実は、マグマが直接地表に噴出する「マグマ噴火」、地下水とマグマが直接触れることによって、高温高圧となり、マグマとともに爆発的に噴出する「マグマ水蒸気噴火」、そして「地下水がマグマに温められることによって、高温高圧になり、爆発的に噴出する「水蒸気噴火」の3つのタイプに分類されますが、もし、岩手山が噴火するなら、「水蒸気噴火」ということに。
近年では、2014年 9月27日の御嶽山の噴火は、採取した火山灰に新鮮なマグマに由来する物質は確認されていないことからこの「水蒸気噴火」だと推測されています。
全島避難を余儀なくされた三宅島の噴火(マグマ噴火)に比べると、水蒸気噴火の影響は限定的。
それでも、噴火の際は、火口周辺では弾道を描いて飛来する岩塊(噴石)や噴煙とともに上昇した細かい火山灰や小石などが空中から降り注ぎ、火山灰や岩塊などの噴出物が地をはうように流れ下る火砕流、火口から熱水があふれて土砂と一緒に流れ下る火口噴出型ラハール(火口噴出型泥流)なども発生します。
気象庁は「西側にある大地獄谷からおおむね2kmの範囲で噴火による大きな噴石に警戒が必要」としているので、それを守れば岩手山麓の周辺観光には影響がないということに。
気象庁も、「これ以上の警戒範囲の拡大は考えていない」ということです。
地殻変動続く岩手山、もし噴火するなら「水蒸気噴火」 | |
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