玉置山・玉置神社

玉置山・玉置神社

奈良県吉野郡十津川村の東南に位置する標高1076.4mの歴史ある名峰が玉置山(たまきさん)。大峰山系の一峰で、山頂直下の9合目、標高1000m付近に熊野三山の奥宮である玉置神社、出雲大社教社殿、神楽殿などが建っています。世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の「参詣道(大峰奥駈道)」の構成資産になっています。

神代の昔という古社が、大峰山系の山上に鎮座

社伝の『玉置山縁起』によれば、玉置神社の創建は神代の昔と伝えられ、日本屈指の歴史を有する社。
玉置山山頂近くに露頭する黒い丸石(枕状溶岩の露頭)を御神体とする末社・玉石社が玉置のという名の由来と推測されています。
平安時代には、日本古来の神道、修験道、それに仏教が習合する神仏習合となり、玉置三所権現と称され修験道の霊場として栄え、大峯奥駈行の要衝となりました。
さらに江戸時代には熊野三山の奥の院と称せられるようになり、享保12年(1727年)からは聖護院門跡が玉置山を管理し、7坊15ヶ寺を築いています。
明治の神仏分離、廃仏毀釈で仏教的な要素はすべて破却、取り払われてしまいました。

現存する社務所・台所、「応保三年癸未三月三日甲午」(1163年)の銘がある梵鐘は国の重要文化財。
社務所・台所は、文化元年(1804年)、玉置神社の別当寺・高牟婁院法王寺の主殿と庫裏(くり)として建立されたもの。

日本でも有数の多雨地帯という気象条件を反映し、ブナなどの落葉広葉樹と照葉樹、そして針葉樹が混交する不思議な森を形成し(玉置山の800m以上はブナの森)、「日本の森林浴百選」に選定されています。
山地帯に属しながらも、樹齢3000年という神代杉(じんだいすぎ)、磐余杉(いわれすぎ)、常立杉(とこたちすぎ)、浦杉、大杉など多くの巨樹が林立し、杉の巨樹群は、奈良県の天然記念物に指定されています。
玉置山の枕状溶岩は、白亜紀にはるか南の海底に噴出した玄武岩質の溶岩が、プレートの移動によって隆起し、玉置山の山上に露頭したもので、「日本の地質百選」に選定。山地帯に属し

玉置山の山頂からは、晴天の日には、遠く熊野灘が眺望でき、「沖見岳」と呼ばれる別名はこのことに由来。
玉置神社の入口まで車で入ることができるので、徒歩30分ほどで山頂に到達できます。

名称 玉置山・玉置神社/たまきさん・たまきじんじゃ
所在地 奈良県吉野郡十津川村玉置川1
関連HP 玉置神社公式ホームページ
電車・バスで JR五條駅から奈良交通バス新宮行き特急バスで3時間5分、十津川温泉下車、タクシーで30分で玉置神社駐車場
ドライブで 京奈和自動車道五條ICから約80km
駐車場 玉置神社駐車場(50台/無料)
問い合わせ TEL:0746-64-0500/FAX:0746-64-0429
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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