新潟県上越市にある高田藩の藩庁、高田城。酒井家次以降は譜代大名だったにもかかわらず天守をもたなかったので、三重櫓が代用天守として機能していました。大坂冬の陣の直前で工事を急いだため、当初は二重櫓を建築。のちの泰平の世になり、天守が不要となったことで、天守が築かれなかったと推測できます。
天守のなかった高田城のシンボル
寛文5年(1665年)、松平光長(まつだいらみつなが)が二重櫓の地震倒壊後に三重の櫓に改築したもの。
明治3年の火災で焼失しましたが上越市発足20周年記念事業として、平成5年に再建。
再建にあたっては、絵図や古文書の検討、発掘調査の成果を生かしています。
規模は、第5代城主・稲葉正通時代(17世紀後半)の「高田城図間尺」にある数値と同じ。
外観は第4代・松平光長時代(寛永年間)の「本丸御殿絵図」を参考にしています。
1・2階は展示室で高田城などに関連する展示を行ない、3階は展望室。
すべての曲輪に土塁が採用され、石垣がない点にも注目を。
本丸西半分には堀、土塁の一部が残されています。
石垣がない理由は、地盤が軟弱だったから、利用する石材がなかった、大坂冬の陣の直前で完工を急いだため石垣工事を省略、土塁の方が防御上有利など諸説あり定かでありません(明治初年の写真に石垣が写っていることから、本丸には石垣があったとする説も)。
外堀は自然の河川を利用して作られ、非常に幅が広いことが特徴で、それゆえに必要がなかったのかもしれません。
桜、紅葉の時季には、高田城三重櫓のライトアップも実施されています。
高田城三重櫓、上越市立歴史博物館、小林古径記念美術館、日本スキー発祥記念館、坂口記念館の5館共通入館券も発売。
高田城三重櫓 | |
名称 | 高田城三重櫓/たかだじょうさんじゅうやぐら |
所在地 | 新潟県上越市本城町6-1 |
関連HP | 上越市公式ホームページ |
電車・バスで | JR高田駅から徒歩20分 |
ドライブで | 上信越自動車道上越高田ICから約4km |
駐車場 | 450台/無料(高田城百万人観桜会期間利用不可、周辺の臨時駐車場に駐車しシャトルバス(有料)を利用 |
問い合わせ | 高田城三重櫓 TEL:025-526-5915 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag