「のぞみ1号」はあるけど、「ひかり1号」、「こだま1号」がないのはなぜ!?

東京駅6:00発、博多行きの東海道新幹線が「のぞみ1号」。東海道新幹線には「のぞみ1号」があるのに、「ひかり1号」、「こだま1号」がありません。なぜなのでしょう。かつては存在した「こだま1号」ですが、現在はないのは、各列車に割り当てられた列車番号が原因です。

「のぞみ1号」、「ひかり500号」がそれぞれ最小の数字

のぞみ1号
東京駅6:00発、「のぞみ1号」

1964年10月1日の『朝日新聞』夕刊を見てみると、「“夢の超特急”はついに夢ではなくなった。東海道新幹線の“本番”第1号――「ひかり1号」(山本幸一、井月正司両運転士)は、1日午前6時、東京駅をすべるように離れ、515キロをわずか4時間で突っ走って同10時、予定通り新大阪駅に着いた」というニュースが掲載されています。
つまり、栄えある新幹線の最初の列車は「ひかり1号」だったことがわかります。

「ひかり1号」が消滅したのは、東海道新幹線に「のぞみ」が誕生した際。
1992年3月14日、航空機への対抗策としてJR東海が「ひかり」よりも早い種別として生み出したのが「のぞみ」で(仮称は「スーパーひかり」でした)、のぞみには列車番号1〜499が割り当てられています。

たとえば、のぞみ1号〜60号台は東京〜博多間を走る「のぞみ」。
のぞみ101〜190号台は東京〜博多間を走る「のぞみ」の臨時列車。
のぞみ200号〜260号台は東京〜新大阪間、のぞみ280号〜480号台はその臨時列車など、列車番号で発駅や区間がわかるようになっているのです。

基本的な大原則として「下り列車は奇数」、「上り列車は偶数」という決まりがあるので、博多発の「のぞみ」は2号が最も少ない数字ということに。

「のぞみ」の登場で、「ひかり」には、500〜660台の列車番号が割り振られ、ひかり500〜520号台が山陽新幹線直通、ひかり530号台は名古屋、新横浜発着、ひかり630~660号台は東海道新幹線内だけ走るものに、その臨時列車がひかり670号台などと定められています。
「ひかり500号」は偶数なので、上り列車で、広島発東京行き。

「こだま」も同様に700〜880台の列車番号で、それぞれの番号で区分されています。

東京駅の東海道新幹線時刻表を見ると、「のぞみ1号」の次に「のぞみ101号」あるいは「のぞみ283号」が走り、その後に「のぞみ3号」、「のぞみ285号」、「ひかり631号」などと、一見ランダムのように続くのは、そんな列車番号の割当があるため。
これに「こだま」が加わり複雑怪奇ですが、実は列車番号によって始発駅や行き先などがわかるように工夫されているのです。

「のぞみ1号」はあるけど、「ひかり1号」、「こだま1号」がないのはなぜ!?
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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