長崎県西海市崎戸町本郷、蛎浦島(かきのうらしま)と橋で結ばれる崎戸島(さきとじま)の最先端にあるのが、北緯33度線展望台。展望台横に残された戦争遺跡が、崎戸島特設見張所聴音所跡。佐世保鎮守府が沖ゆく潜水艦などのスクリュー音を探知するために築いた施設です。
佐世保鎮守府に近づく敵艦を監視した施設
昭和13年に海軍の佐世保鎮守府を守備するために設置され、終戦まで使われた施設で、昭和19年9月には探照灯1基、聴音機1基が設置されていました(当初の名称は聴測照射所、昭和17年3月に特設見張所に改称)。
レンガ造り2階建ての遺構は聴音所で、ほかに兵舎、ポンプ室、電源所(いずれもレンガ造り平屋)がありました。
「国家総動員法が発令された昭和13年に御床島(みとこじま)周辺に海軍防備隊ができることとなり、住民は島の頂上まで資材運搬の奉仕作業に連日出かけていった」と崎戸町の郷土史に記されていることから、住民動員で築かれた聴音所であることがわかります。
崎戸島特設見張所聴音所跡 | |
名称 | 崎戸島特設見張所聴音所跡/さきとじまとくせつみはりじょちょうおんじょあと |
所在地 | 長崎県西海市崎戸町本郷362-1 |
電車・バスで | 大島港からさいかい交通バスで30分、崎戸本郷下車、徒歩25分 |
ドライブで | 西九州自動車道佐世保大塔ICから約40km |
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