沖縄本島北部、名護岳(345.2m/名護市)の西側山麓に残るグスク(城)が名護城(なんぐすく)。グスク時代と呼ばれる14世紀初期から当地を治めた名護按司(あじ=土地を支配した領主的な豪族)の居城だったとされます。名護按司は、今帰仁按司(なきじんあじ)の次男と推測され、今帰仁から分かれてこの山上に城を構えたとされます。
往時のものは掘切くらいしか残されていませんが展望はバツグン
今帰仁按司との関係の証拠として城跡からは中国製磁器類、須恵器、高麗系瓦、土器などが出土(今帰仁按司は中国と積極的に交易)。
名護城では琉球の城郭としては珍しく、石垣などは構築されず、深さ3mと8mの二重の堀切で敵の防御を防ぐ仕組みになっていました。
その後は名護間切(まぎり=琉球王国の行政区分)の御嶽(うたき=祭祀などを行なう聖地)となり、今でも重要な拝所(うがんじゅ)のひとつとなっています。
城跡一帯は現在、名護城公園(名護市中央公園)として整備され、名護神社、レクリエーション広場、散策路を整備した自然観察園、「さくらの園」(1.78ha)、せせらぎ広場、市街と東シナ海を一望する天上展望台、名護青年の家、「名護城公園ビジターセンター Subaco(すばこ)」などが設置されています。
また2万本が植栽される琉球寒緋桜(リュウキュウカンヒザクラ)の名所としても有名で、「日本さくら名所100選」にも選定。
日本最南端の「日本さくら名所100選」になっています。
毎年1月最後の土・日曜の桜の見頃シーズンには『名護さくらまつり』も開催。
山麓の駐車場からだと620段の階段を上る必要がありますが、山上への車道途中(名護神社北側・登城口手前に駐車スペース)から入る道もあり、地元の人はこちらも利用しています。
名護城 | |
名称 | 名護城/なんぐすく |
所在地 | 沖縄県名護市名護 |
関連HP | 名護城公園公式ホームページ |
電車・バスで | 那覇バスターミナルから琉球バスもしくは沖縄バス名護西線名護バスターミナル行きで2時間10分、名護城入口下車、徒歩10分 |
ドライブで | 沖縄自動車道許田ICから約6.4km |
駐車場 | 30台/無料、さくら祭り期間は利用不可 |
問い合わせ | 名護城公園 TEL:0980-52-7434 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
取材・画像協力/沖縄観光コンベンションビューロー
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