大阪・神戸から九州・四国へは「フェリーの旅」が豪華で、快適!

九州・四国から大阪・神戸を結ぶ長距離フェリーの大半が、夜行便。個室で寝ている間に目的地に到着するので、朝から行動ができ、交通費と宿泊費を兼ねているので、コストパフォマーンスも良く、ファミリーにもおすすめです。大阪・神戸発着のフェリーは6社あるので、旅程にあったフェリーを選べばOKです。

フェリーの魅力はコスパと豪華さ!

大阪・神戸発着のフェリーは、かつて「瀬戸内海の女王」と称された大阪商船・大阪別府線の「くれなゐ丸」(大正13年就航)、「に志き丸」(昭和9年就航)という戦前からの客船の歴史を有しています(大阪商船の歴史は、関西汽船、商船三井に引き継がれ、現在は商船三井さんふらわあとなっています)。

かつて新婚旅行のカップルを別府へと運んだもてなしと、瀬戸内海を夜の航海で九州で朝を迎えるというプランは、今も健在。
近年はマイカーを積載する大型のフェリーとなっていますが、そのフェリーも年々、個室化が進み、外洋航路の客船顔負けの船室を有する新造船もあります。

レストラン、海を眺める大浴場もそれぞれ個性的で、船旅の楽しみのひとつ。
また航路と時間帯によっては、明石海峡大橋をくぐるのを見上げることができるなどの、フォトジェニックな体験も。
船の揺れを軽減するための最新技術が導入されていますが、瀬戸内海はさほど揺れがないので安眠できます。

商船三井さんふらわあ

・神戸〜大分/夜行便
・大阪〜別府(大分)/夜行便
・大阪〜志布志(鹿児島)/夜行便

さんふらわあくれない
さんふらわあくれない

豪華客船「にっぽん丸」、全キャビンがスイートのラグジュアリー船「MITSUI OCEAN FUJI」を運航する商船三井グループのフェリー。
大阪〜大分航路は「さんふらわあごーるど」(1万1178t)、「さんふらわあぱーる」(1万1177トン)が就航。
大阪〜別府(大分)航路は、2023年に就航した「さんふらわあくれない」、「さんふらわあむらさき」(ともに1万7114t)で、シップ・オブ・ザ・イヤーを受賞(2022年大型客船部門)。
大阪〜志布志 (鹿児島)航路は、「さんふらわあさつま」、「さんふらわあきりしま」(ともに1万3659t)が就航。
大阪〜別府(大分)航路の「さんふらわあくれない」、「さんふらわあむらさき」は、和室と洋室をつなげて使える3世代向けのコネクティングスイートを設備し、スイート(12室)、スイートバリアフリー(1室)、スイート和洋室コネクト(2室)、セミスイート(13室)、セミスイートコネクト(2室)、デラックス(11室)、デラックスウィズペット(7室)、デラックスコネクト(4室)、セミデラックス和室コネクト(4室)、デラックス和室(4室)、スーペリアツイン(26室)、スーペリアシングル(30室)、プライベートシングルツイン(4室)、プライベートツイン(4室)と、まさに洋上のホテルといった感じで、部屋によっては、豪華客船を凌ぐ内容に。

オーシャンビューのレストランもホテル並みブッフェが味わえて、夕食2500円(大阪〜別府航路)と意外に手軽な料金設定です。

フェリーさんふらわあ

ニッポンの豪華な船旅(3) 商船三井さんふらわあ(大阪〜志布志)

船体の横に巨大な太陽が描かれる「フェリーさんふらわあ」。大阪(大阪南港)と志布志を結び、平成30年の新造船「さんふらわあきりしま」、「さんふらわあさつま」が就航しています。しかもクルーズ客船「にっぽん丸」の改装を手掛けた渡辺友之(わたなべと

阪九フェリー

・神戸〜新門司(福岡)/夜行便
・大阪(泉大津港)〜新門司(福岡)/夜行便

フェリーやまと

「クルーズ船並みに進化したフェリー」がキャッチフレーズの阪九フェリー(新日本海フェリー、関釜フェリーなどと同じSHKグループ)。
神戸〜新門司(福岡)に「せっつ」、「やまと」(ともに1万6292t)、大阪(泉大津港)〜新門司(福岡)に「いずみ」、「ひびき」(ともに1万6040t)が就航。
全船に各2室備わるツインルームのロイヤルは、プライベートデッキ付きの豪華版です。
スイートも20室ありますが、デラックス和洋室(3人部屋・4人部屋)、デラックス洋室(4名部屋)ならファミリーにも対応。
「阪九フェリーレストランでは、九州各地より取り寄せた新鮮なブランド魚を提供」というように、食材にもこだわっていて、ステーキ丼などアラカルトで注文。
メニューも驚くほどに豊富で、ファミリーにも人気です。

阪九フェリー

ニッポンの豪華な船旅(2) 阪九フェリー(大阪・泉大津〜新門司)

その名の通り、大阪(泉大津)と九州を結ぶのが阪九フェリー(はんきゅうふぇりー)。大阪(泉大津)〜新門司の航路には平成27年に次世代フェリーと呼ばれる「いずみ」、「ひびき」が就航。この2隻は「海上ホテル」をイメージした豪華フェリーで、瀬戸内海

名門大洋フェリー

・大阪〜新門司/夜行便

フェリーきょうと
フェリーきょうと

名古屋と門司を結ぶ航路(名門航路)がルーツで、名門大洋フェリー。
現在は商船三井、ケイハンが株主で、その歴史を引き継いでいます。

「フェリーきょうと」、「フェリーふくおか」(各1万5025t)、「フェリーおおさかⅡ」、「フェリーきたきゅうしゅうⅡ」(各1万4920t)の4隻態勢で運航。
スイート(和洋室)、スイート(洋室)、デラックス、ファーストA、ファーストB、ファミリー向けのファーストJと豪華な客室が揃っています。

新大阪〜門司は、新幹線だと指定席利用で1万5140円。
ファーストであれば同程度の料金で利用できるので、交通費+宿泊費と考えれば、宿泊費がまるまる浮く計算になります。
展望レストランはブッフェスタイルで、非日常を演出(夕朝食セット券も販売)。
夕食1800円とお手軽料金で、しかも70歳以上ならシニア割で1300円と割安に。

オレンジフェリー(四国開発フェリー)

・大阪〜東予(愛媛)/夜行便
・神戸〜新居浜(愛媛)/貨物主体航路

おれんじ おおさか

東日本ではあまり知られていませんが、オレンジフェリーは、全室個室という豪華フェリー(神戸〜新居浜航路も全室個室です)。
車や貨物の積載がなければ、豪華客船といった雰囲気です。

大阪〜東予(愛媛)に「おれんじ えひめ」、「おれんじ おおさか」(各1万4759t)が就航。
神戸〜新居浜(愛媛)は貨物主体航路で、「おれんじホープ」(1万5732t)が就航。

ツインルーム、ダブルルーム、デラックス シングル、シングルと、船室もホテルと同じ雰囲気。
ツインルームで51.70平米(28.34畳)とホテルのスイートルームほどの広さを誇っています。
ベビーベッド、子供用のベッドガードの貸し出しもあって、まさにホテルサービスに。

大阪〜東予(愛媛)航路のレストランはアラカルト方式で、看板メニューは「宇和島鯛めし」、ホテルビーフシチュー(2日前までの予約が必要)。
銘酒船旅コレクションも用意されています。

宮崎カーフェリー

・神戸〜宮崎/夜行便

フェリーろっこう
フェリーろっこう

2022年に「フェリーたかちほ」、「フェリーろっこう」(1万4006t)が就航。
プレミアムツイン(6室)、プレミアムトリプル(6室)、プレミアムバリアフリー(2室)、ファーストツイン(16室)、2段ベッドのファーストフォース(10室)、ファーストウィズペット(2室)と、窓のないシングル(64室)という個室を備えています。
ファミリーなら階段付きの2段ベッド「ファーストツイン」がおすすめです。

レストランはブッフェで、夕食2000円とお手軽。
展望浴室のほか、シャワールームも備えていて、バスタイムも楽しみのひとつ。

ジャンボフェリー

・神戸〜坂出(小豆島)〜高松(香川)/夜行・昼行便

あおい
あおい

神戸〜高松(直行便)、神戸〜小豆島〜高松に新造船の「あおい」(5200t)、「りつりん2」(3664t)が就航。
「あおい」には、プレミア席としてコンフォートリクライニング席、コンパートメント(2人〜3人定員)、ボックス席(2人〜6人定員)、のびのびバルコニー個室(2人〜6人定員、繁忙期は3人〜8人)、のびのびファミリー個室(2人〜6人定員、繁忙期は3人〜8人)などを用意。

「りつりん2」にもグループ、家族向けの「のびのびファミリー個室」(3人~8人定員、繁忙期4人〜10人)を備えています。

「あおい」には、プレミア専用施設の海のテラス(足湯&Seaスルーデッキ)、ホワイトイオン泉「雲の湯」、風のテラス、光のテラス、最前列「キャプテンシート」、サイドラウンジ「サニーサイド」、カフェラウンジ「こまめ」もあり、ワンランク上の船旅を楽しむことができます。

「あおい」には、レストランはありませんが、カフェ&ショップ「うまげや」、うどんコーナー「ふねピッピ」が営業。

大阪・神戸から九州・四国へは「フェリーの旅」が豪華で、快適!
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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