埼玉県川越市、円仁(慈覚大師)が創建という名刹、喜多院(川越大師)。五百羅漢像が有名ですが客殿、書院、庫裏、慈眼堂、鐘楼門、山門などが国の重要文化財に指定と、文化財の宝庫。山門は、棟札から寛永9年(1632年)、天海僧正により建立されたことが判明し、現存する喜多院最古の建築物です。
天海僧正が建立した、現存する喜多院最古の建築物
川越では、寛永15年(1639年)に大火があり、直後に藩主となった松平信綱(まつだいらのぶつな)が城の拡張、町割りを行なっていますが、その川越大火を逃れた貴重な建築物ということに。
4本の柱の上に屋根が乗る四脚門(しきゃくもん)で、切妻造り、本瓦葺き。
かつては後奈良天皇(在位1526年〜1557年)の「星野山」(せいやさん=喜多院の山号)の勅額が掲げられていたと伝えられています。
重要文化財の附指定(つけたりしてい=付随する指定)になっている棟札の表面には、「御建立山門執行探題大僧正天海 奉行平井作左衛門 大工江州坂本山本若狭守吉重」、裏面に「武陵仙波東叡山无量寿寺喜多院 維時寛永九壬申載霜月吉日良辰」と記されていることから、天海が寛永9年(1632年)に比叡山のある近江坂本の大工・山本吉重い命じて建立したことが判明。
装飾らしい装飾はありませんが、蛙股(かえるまた)の表には竜と虎、裏に唐獅子の彫物が施されています。
喜多院(川越大師)・山門 | |
名称 | 喜多院(川越大師)・山門/きたいん(かわごえだいし)・さんもん |
所在地 | 埼玉県川越市小仙波町1-20-1 |
関連HP | 川越大師 喜多院公式ホームページ |
電車・バスで | 西武新宿線本川越駅から徒歩20分 |
ドライブで | 関越自動車道川越ICから約4km |
駐車場 | 明星駐車場(120台/有料)、1月3日休 |
問い合わせ | 喜多院拝観寺務所 TEL:049-222-0859 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag