埼玉県秩父市大滝の神庭地区の荒川の削る断崖にある洞窟が、神庭洞窟(かにわどうくつ)。荒川の流れで石灰岩の下部にある比較的軟らかな泥岩が浸食され、5万年ほど前に形成された洞窟で、縄文時代から近世に至る遺物が出土し、神庭洞窟遺跡とも呼ばれています。埼玉県の史跡に指定。
近くには神庭鍾乳洞もあり、あわせて探勝を
縄文草創期(1万2000年前)の石器、縄文土器、古墳時代の壺、奈良時代〜平安時代の須恵器(すえき)などが出土。
隆起線文土器(りゅうきせんもんどき)は、縄文時代草創期初頭の土器です。
アルカリ性の石灰岩が、土壌の酸性化を防ぎ、人骨をはじめ、サル、クマ、イノシシ、ウサギ、タヌキ、カモシカ、リス、ムササビなどの骨を良好な環境で保全し、多くの遺物が出土したのです。
縄文時代に、ここが住居になったというより、狩猟における前線基地だったと推測されています。
秩父市大滝神庭交流広場(奥秩父神庭オートキャンプ場)から徒歩15分。
近くには神庭鍾乳洞もあるので、あわせて見学を。
神庭鍾乳洞が完全な洞窟であるため、神庭洞窟を神庭半洞窟と呼ぶ人もいますが、神庭鍾乳洞、神庭洞窟は2つ合わせてジオパーク秩父のジオサイトになっています。
国道140号沿いにありますが、川の対岸にあるため、うっかりすると通り過ぎてしまうので要注意です。
神庭(かにわ)という地名は神が降臨する地(南東に三峯神社が鎮座)ともいわれていますが定かでありません。
神庭洞窟 | |
名称 | 神庭洞窟/かにわどうくつ |
所在地 | 埼玉県秩父市三峰女夫岩139-1 |
関連HP | 秩父市公式ホームページ |
電車・バスで | 秩父鉄道三峰口駅から西武観光バス中津川行きで岡本下車、徒歩15分 |
ドライブで | 関越自動車道花園ICから約44km |
駐車場 | 秩父市大滝神庭交流広場を利用 |
問い合わせ | 教育委員会文化財保護課 TEL:0494-22-2481/FAX:0494-23-9294 |
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