駿河湾を走るフェリーが「静岡県道223(ふじさん)号」

平成25年に産声を上げた新しい静岡県道が223号線。
2(ふ)2(じ)3(さん)という語呂合わせの県道で、実は、駿河湾を渡る「駿河湾フェリー」(エスパルスドリームフェリー)が県道扱いになっているのです。ちょっと耳慣れない言葉かもしれませんが主要な地点を結ぶフェリーは「海上国道」の扱いになっています。たとえば、宇野港〜高松港(かっての宇高連絡船、現在は四国フェリーが運航中)は国道30号、伊良湖岬先端の伊良湖港と鳥羽港を結ぶ伊勢湾フェリーは、国道42号の扱いといった感じです。

フェリーのデッキに県道表示が!

「海上県道は、全国に5ヶ所あって、6番目の認定が、静岡県道223号です」(静岡県道路保全課)とのこと。
静岡県道223号は、かつて川根本町を走る県道千頭停車場寸又峡線でしたが、平成6年4月1日に、静岡県道223号(千頭停車場寸又峡線)と県道385号(本川根川根線)が統合され、主要地方道に昇格。静岡県道77号川根寸又峡線となった関係で、223号の番号が欠番に。

そこに目を付けた伊豆半島6市6町首長会議が、海上県道を強く要望。
静岡県も富士山世界文化遺産登録を機会に、「県道223(ふじさん)号」誕生が観光振興や地域活性化などにつながると判断。路線認定を決めたというワケです。

正式名称は、県道223号清水港土肥線。静岡市清水区の清水港と伊豆市土肥を結ぶフェリー航路で、鈴与グループのエスパルスドリームフェリーが運航しています。
昭和28年に静岡観光汽船として創業し、平成15年から鈴与グループに譲渡され、エスパルスドリームフェリーとして運航されています。
清水港〜土肥港は所要1時間5分。「渋滞知らず」がキャッチフレーズで、西伊豆への快適な直通ルートになっています。

県道の表示も、なんとフェリーの甲板に設置されているので、乗船の際にはぜひ、記念撮影を。

その他の海上県道(水上県道)は以下の5ヶ所

1.三重県道750号阿児磯部鳥羽線(的矢湾に県営渡船運航)
2.山口県道251号田ノ首下関線(渡船が運航休止のため海上寸断区間が生じています)
3.徳島県道219号古川長原港線(徳島市川内町米津と同県板野郡松茂町長原を結んで今切川の渡し船=長原渡船が運航、正しくは水上県道)
4.愛媛県道177号大下白潟線(岡村島から海を隔ててさらに小大下島、大下島の2島に繋がる道。実際は高速船とフェリーが運航)
5.高知県道278号弘岡下種崎線(海上区間は種崎と長浜を結ぶ浦戸湾内を横断するルートで渡船が運航)

駿河湾を走るフェリーが「静岡県道223(ふじさん)号」
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県営渡船

無料の船旅! 全国に残る県営渡船は3ヶ所のみ!

湾口や河川などで県道が分断されている場所での代行扱いの航路が、県営渡船。県道扱いのため、125cc以下のバイクと人は無料で乗船できます。遊覧船ではありませんが、対岸の観光スポットを巡るなどで、旅行者も自由に利用することができます。現存する県

富士山清水みなとクルーズ(清水港遊覧船)

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神戸港、長崎港と並び日本三大美港に数えられる清水港(静岡県静岡市)。清水港内を周遊する富士山清水みなとクルーズは、フェルケール博物館近くの日の出桟橋を出航し、45分(または35分)で美保湾、清水港内を周遊。三保海水浴場桟橋下船というミニクル

駿河湾フェリー(土肥港)

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清水港(静岡県静岡市清水区)から駿河湾を渡り、一直線で土肥港(伊豆市土肥)を結ぶのが駿河湾フェリー。船上からは富士山の絶景を眺めることができます。わずか70分で、土肥港に入港するので、東名高速道路清水ICと伊豆半島を結ぶ快適なドライブルート

駿河湾フェリー(清水港)

駿河湾フェリー(清水港)

駿河湾を横断し、清水港(静岡県静岡市清水区)~土肥港(伊豆市土肥)を70分で結ぶ高速フェリー。静岡県道223号清水港土肥線の扱いで、223(ふじさん)と洒落(しゃれ)た海上県道。県道の標識はフェリーの甲板に設置されています。東名高速清水IC

駿河湾フェリーが「黄金バージョン」に変身!

佐渡金山(新潟県)、金鶏金山(長野県)、湯之奥金山(山梨県)、そして土肥金山(静岡県)の4金山を結ぶのが「黄金KAIDO」。4県連携の黄金KAIDOプロジェクトで、清水港(静岡市清水区)と土肥港(伊豆市)を結ぶ駿河湾フェリーが黄金色に塗られ

 

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