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さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)

さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)

島根県大田市三瓶町、三瓶火山(さんべかざん)の活動によって地中に埋もれた縄文時代の森を保存公開する施設が、さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園/さんべあずきはらまいぼつりん)。国の天然記念物に指定される三瓶小豆原埋没林を発掘状態で展示する「縄文の森発掘保存展示棟」が中心施設です。

縄文の森を埋めた4000年前の火山噴火

現在全国には30を超える埋没林が発見されていますが、展示公開されている施設は、魚津埋没林博物館(富山県魚津市)、仙台市富沢遺跡保存館・地底の森ミュージアム(宮城県仙台市)など少数。
昭和58年、水田の区画を整備する圃場整備の工事の際、地中に立った状態の木が出現、工事の邪魔だということでしたが、平成10年、三瓶火山研究者でもある松井整司(まついせいじ)氏がボーリング調査を行ない、その結果を受けて、島根県が「三瓶自然館拡充事業」の一環として調査に着手。
縄文時代後期の森の埋没だと判明し、三瓶小豆原埋没林と名付けられたのです。

三瓶小豆原埋没林で発掘された木々は、縄文時代のままに根を張り、長い幹を残したまま直立しています。
埋没林のなかでも、三瓶小豆原埋没林のように長い幹を残すものは世界的にも貴重な存在。

三瓶火山は10万年前から7回の火山活動があったことがわかっていますが、三瓶小豆原埋没林を形成したのは、約4000年前の7回目(最後)の活動期の噴火。
雲仙岳平成噴火同様の火砕流、土石流が山麓を襲い、土砂ダム(現在の稚児滝あたりの岩盤がダム機能を果たしました)となって火山灰が厚く堆積しました。
火山灰によって、深く埋もれた縄文の森が、三瓶小豆原埋没林なのです。

発掘された埋没林は、立木(30本)、流木(151本)が数えられていますが、直径1mを超える大木ははほとんどがスギ。
縄文時代の森は、スギ以外には、トチノキ、ケヤキ、カシの仲間などで、構成されていたことがわかっています。
現在、中国山地では埋没林のある小豆原付近の高さ(標高200m)にはスギの自然林は残存せず、標高500mを超える高所に限られています。

「縄文の森発掘保存展示棟」に保存される根回りが10m近くに達する巨木は、太古の森がいかに壮大であったかを実感させてくれます。

日本遺産「石見の火山が伝える悠久の歴史 ~縄文の森 銀(しろがね)の山 と出逢える旅へ~」の構成資産にもなっています。
ちなみに、国引き神話にも登場する三瓶山(さんべさん)は、島根県唯一の活火山です。

さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)
名称 さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)/さんべじょうもんのもりみゅーじあむ(さんべあずきはらまいぼつりん)
所在地 島根県大田市三瓶町多根ロ58-2
関連HP さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)公式ホームページ
電車・バスで JR大田市駅からタクシーで20分
ドライブで 山陰自動車道大田中央三瓶山ICから約14km。中国自動車道三次ICから約70km
駐車場 あり/無料
問い合わせ さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)TEL:0854-86-9500
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

魚津埋没林博物館

富山県魚津市の魚津漁港にある魚津埋没林博物館は、魚津の海岸で発見された埋没林を展示するユニークな博物館。埋没林とは、文字通り「埋もれた林」で、特別天然記念物に指定される魚津埋没林は2000年ほど前、片貝川の氾濫により流出した土砂で杉の原生林

 

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