日本海に対馬暖流が流れることで、中部山岳地帯や東北の脊梁山地に冬季の豪雪をもたらしますが、そこを走る山岳ドライブルートは、春の訪れとともに除雪が始まり、ゴールデンウィークを前に雪の回廊が出現します。マイカーやバス(マイカー規制の場所)で楽しむ雪の回廊を紹介しましょう。
立山黒部アルペンルート・雪の大谷(富山県)
立山黒部アルペンルートの最高所、室堂平(標高2450m)を走る立山高原バスのルートには開通直後から6月に雪の大谷という回廊が出現します。
開通:例年4月15日前後
志賀草津高原ルート(長野県・群馬県)
長野・群馬県境の渋峠は、標高2172mで国道の日本最高所です。
渋峠から群馬県草津町方面へと走った山田峠近くには雪の回廊が出現します。
開通:4月20日頃
山形県道114号月山志津線(山形県)
月山・姥沢は、東北屈指の豪雪地帯。
あまりに雪が多いので夏スキーしかできないという月山スキー場オープンに伴って山形県道114号月山志津線が開通。
開通直後には雪の回廊が出現します。
開通:4月上旬
蔵王エコーライン(宮城県・山形県)
山形県と宮城県にまたがる蔵王連峰。
樹氷で知られる豪雪地帯ですが、蔵王連峰を横断する蔵王エコーラインにも雪の回廊が登場します。
開通:ゴールデンウィークの直前(4月下旬)
津軽岩木スカイライン(青森県)
全長約10㎞の間にカーブが69があり、いろは坂を上回るヘアピンカーブが連続する津軽岩木スカイライン。
岩木山8合目の道には雪の回廊が出現。
山麓の「世界一長い桜並木」という6500本のオオヤマザクラの並木もちょうど花の見頃を迎えます。
開通:4月下旬
八甲田十和田ゴールドライン(青森県)
八甲田十和田ゴールドライン(国道103号)酸ヶ湯・八甲田ホテル〜谷地温泉の間、8kmのうち傘松峠(標高1040m)周辺に雪の回廊が出現。
開通:4月1日
八幡平アスピーテライン・樹海ライン(岩手県)
八幡平の雪の回廊は、例年の積雪量だと高さが最大で7m~8mと八甲田より高く(八甲田の雪の回廊は6m前後)、全長27kmという日本最長の回廊が出現します。
開通:八幡平アスピーテライン(御在所~見返り峠~ふけの湯ゲート)は例年4月中旬(4月15日前後)、八幡平樹海ラインは4月下旬(ゴールデンウィーク直前)
鳥海ブルーライン(山形県・秋田県)
海抜0m近くから標高1150mの鉾立(鳥海山象潟登山口)へと一気に登る鳥海ブルーライン(山形県道210号鳥海公園吹浦線、秋田県道131号鳥海公園小滝線)。
鳥海山5合目の鉾立周辺では開通直後のゴールデンウィークに雪の回廊が出現。
開通:4月下旬
磐梯吾妻スカイライン(福島県)
高湯温泉から浄土平を経て土湯峠まで、吾妻連峰を走る磐梯吾妻スカイライン。
かつての有料道路も今では無料化され、山岳ドライブを手軽に楽しむことができます。
開通:4月上旬
乗鞍エコーライン・乗鞍岳春山バス(岐阜県)
長野県・岐阜県県境地点の標高は2716mで、目下、車(公共交通機関)で到達できる日本最高所になっています。
開通:ゴールデンウィーク直前の4月下旬〜5月下旬頃までは位ヶ原山荘まで、さらに5月下旬〜6月には大雪渓肩の小屋口まで乗鞍岳春山バスが運転。全線開通は7月1日
乗鞍スカイライン(長野県)
国道158号の高山市丹生川町から乗鞍山頂の畳平を結ぶ乗鞍スカイライン(岐阜県道5号乗鞍公園線)は、通年マイカー規制で、バス、タクシー、自転車のみ通行可能。
乗鞍スカイラインの「雪の壁」は例年6月中旬頃まで楽しむことが可能です。
開通:5月15日頃に除雪が終わって全線開通
知床横断道路(北海道)
ウトロと羅臼を結ぶ知床横断道路。
開通時期に雪壁となる部分は、知床峠の羅臼側、見返り峠〜知床峠の区間。
根室海峡越しに国後島を眺望する絶景ドライブが楽しめます。
開通:4月下旬
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