乗車予定の特急が満席の場合は「立席特急券」、「座席未指定券」購入を!

JR東日本でも首都圏の特急は全車指定席。JR北海道も2026年春から在来線特急を全列車指定席になるなど「全車指定席時代」が到来しています。急な出張が決まった、冠婚葬祭で特急に乗る必要があるという時に、希望する特急が満席というケースには、乗車を諦めずに「立席特急券」、「座席未指定券」の購入を。

JR東日本は、空席に着席できる「座席未指定券」を発売

特急「踊り子」は満席の場合、座席未指定券を発売

立席特急券とは、旅客営業規則で、「列車及び乗車区間を指定し、座席の使用を条件としないで発売すると定められた特急券です。
災害などで列車が運休し、後続列車が大混雑などの際にもこの立席特急券が発売されます。

本来はデッキなどに立つことを前提にした特急券で、券面にも「立席特急券では着席できません」と記されています。
「立席特急券はデッキやフリースペースを使用できます」(JR西日本)というように立ってデッキに乗るのが原則。
JR東日本は「立席特急券は、指定席が満席の場合にのみ発売する特急券で、券面に記載された号車のデッキ・通路でお立ちいただきます」とあるので、乗車したら乗務員に確認するのがいいでしょう。

旅客営業規則にも座ってはならないという記載がないため、乗務員の判断で、空いている席があれば着席することができるケースもあります。

「座席未指定券」は、少し異なり、空席があれば着席が認められています。
ただし、その席の座席指定券を持った乗客が来た場合には、速やかに席を譲る必要があります。

全席指定で、指定券が完売していても、当日急に発熱などで出かけられなくなった人、あるいは寝坊して乗り遅れる人もいますから、空席がある可能性もあり、空席があるなら乗客を立たせるよりもいいという判断なのです。

「座席未指定券」が発売されるのは、「踊り子」・「湘南」・「あずさ」・「かいじ」・「富士回遊」・「あかぎ」・「ひたち」・「ときわ」・「成田エクスプレス」・「しおさい」・「わかしお(新宿わかしお)」・「さざなみ(新宿さざなみ)」です。

立席特急券は、在来線だけでなく新幹線にも該当します。
たとえば JR東日本では、「はやぶさ」・「こまち」・「はやて」・「つばさ」・「かがやき」は、「満席の場合は立席特急券を発売することがあります」としています。
この「発売することがあります」と可能性を匂わせているのは、あくまで指定席が完売し、満席状態での運行となった際のみということ。
指定席に空席があるなら発売されません。

購入できるのは、駅の「みどりの窓口」、または「指定席券売機」のみでネットなどでは購入ができません。
また発売されるのも前日、当日のみとなっています。

料金は自由席特急料金と同じで、少し割安で乗車できますが、原則としてデッキで立つ特急券のためです(通常期の指定席特急料金から530円引き)。
ただし、乗車区間が特定特急料金適用区間の場合は、特定特急料金と同額となります。

東海道・山陽新幹線「のぞみ」もピーク時期に全車指定席となりますが、立席特急券は発売されません。
そのかわり、自由席特急券でデッキに乗車できるルールとなっています。

乗車予定の特急が満席の場合は「立席特急券」、「座席未指定券」購入を!
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