佐賀県佐賀市、長崎街道沿いなどの歴史的建造物群7棟を総称して、佐賀市歴史民俗館と呼んでいますが、長崎街道に面する北蔵に「森永呉服店」の看板を掲げるのが旧森永家。もともとは煙草製造をしていましたが、専売制により明治37年〜昭和9年までは呉服店を営んでいました。
呉服店以前は、「富士の煙」発売の煙草製造商店
寛政年間(1789年〜1800年)に藩命で、初代・森永忠左エ門が煙草(たばこ)の製造を行ない、「幾作美御多葉粉」(きざみおんたばこ)の販売を開始したという森永家。
明治時代、森永作平が製造した国分刻み煙草の「富士乃煙」、紙巻たばこ「富士の煙」は、東京で有名だった岩谷商会の「天狗煙草」よりも芳薫(ほうくん)だと評判を呼び、佐賀の名物に(原料の葉たばこは鹿児島・国分から仕入れ、有明海を渡り今宿港へ輸送されていました)。
佐賀出身の大隈重信も愛煙したというのが紙巻たばこ「富士の煙」です。
明治37年7月1日、日露戦争の戦費調達のために煙草専売法が施行され、煙草が専売制となってからは呉服店へと転じ、昭和9年まで呉服店を営み、呉服恵比須も鎮座しています。
現在は和紅茶専門店、元禄時代に佐賀で生まれた綿絨毯「鍋島緞通」の制作実演の店、佐賀の工芸品の店が入居しています。
佐賀市歴史民俗館は、旧古賀銀行、旧古賀家、旧牛島家、旧三省銀行、旧福田家、旧森永家、旧久富家の7館で構成。
佐賀市歴史民俗館・旧森永家 | |
名称 | 佐賀市歴史民俗館・旧森永家/さがしれきしみんぞくかん・きゅうもりながけ |
所在地 | 佐賀県佐賀市柳町4−7 |
関連HP | 佐賀市公式ホームページ |
電車・バスで | JR佐賀駅前の佐賀駅バスセンターから佐賀市営バス犬井道・大詫間行きで8分、片田江下車、徒歩3分 |
ドライブで | 長崎自動車道佐賀大和ICから約8.7km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 佐賀市歴史民俗館・旧森永家 TEL:0952-22-6849 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag