大阪の味、大阪の郷土料理の筆頭が、たこ焼き。明治末期から大正時代に屋台で売られた「チョボ焼き」がルーツとされますが、「たこ焼き」と銘打って店に出したのは、大阪市西成区にある「元祖たこ焼き 会津屋」というのが定説。昭和10年、創業者・遠藤留吉が考案し2個1銭で売り出したものとのこと。
一度は味わいたい! 会津屋の「元祖たこ焼き」
コンニャクや干し海老、たくあんなどを具に、生地に醤油を入れて丸く焼いたのが屋台や縁日で売られた「チョボ焼き」。
大正末期に東京・大阪・名古屋でラジオ放送が始まると、文明の最先端であったラジオから名をとった屋台食「ラヂオ焼き」が登場します。
会津屋を創業した遠藤留吉は、「チョボ焼き」、「ラヂオ焼き」が子供を相手にしたものだったことから、「大人がビールを片手に手でつまめ、冷めてもおいしい食べ物を作れないか」と試行錯誤し、具に牛肉、コンニャク、豆などを使って「ラヂオ焼き」を出しますが、評判は芳しくなかったのだとか。
そんなある日、「大阪は肉かいな。明石はタコ入れとるで」とのひとことを耳にします。
当時、明石は大正時代まで人工さんごの「明石玉」(あかしだま)を製造していますが、卵の白身だけを使い、黄身を捨てていたため、黄身を使って「明石玉」の機械で焼き、具に特産のタコを使った丸い玉子焼が根付いていました(古くから「玉子焼」と呼ばれていましたが、出汁につけるのは後のことで、明石焼きの名も昭和63年に明石市が命名)。
タコ入りの「ラヂオ焼き」を、「たこ焼き」と名づけ、2個1銭で店に出したところたちまち評判に。
「元祖たこ焼き 会津屋」では、小麦粉を醤油味のダシで溶くようになったのも留吉のアイデアとしています。
グルメ漫画『美味しんぼ』(おいしんぼ/原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ)の77巻第4話「本物のたこ焼き」にも登場、さらに2019年開催の『G20大阪サミット』の食卓にも並んだのが、会津屋のたこ焼きがです。
現在は3代目・遠藤勝さんが伝統の味を守っています。
ちなみに会津屋という名は、創業者・遠藤留吉が福島県・会津(現・会津坂下町)の出身だったから。
大阪メトロ地下鉄四ツ橋線「玉出駅」1番出口に近い「会津屋本店」のほか、「梅田HEP NAVIO店」、「ららぽーとEXPOCITY店」、「ナンバ店(NAMBAなんなん)」、「なんばウォーク店」、「ユニバーサル・シティーウォーク大阪店」などが営業しています。
東京では「お台場たこ焼きミュージアム」に出店。
また会津屋オンラインショップ、Yahoo!ショッピング、アマゾンなどで冷凍たこ焼きの入手も可能です。
「たこ焼き発祥の店」が大阪に! | |
所在地 | 大阪府大阪市西成区玉出西2-3-1 |
場所 | 元祖たこ焼き 会津屋本店 |
関連HP | 元祖たこ焼き 会津屋公式ホームページ |
電車・バスで | 大阪メトロ玉出駅から徒歩2分 |
問い合わせ | 元祖たこ焼き 会津屋 TEL:06-6651-2311 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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