サイトアイコン ニッポン旅マガジン

2024年12月、現存唯一のトロリーバスの廃止で、日本最高所の駅も変わる!

トロリーバスの廃止

立山黒部アルペンルート途中、立山連峰をトンネルで抜ける立山トンネルトロリーバス。トロリーバスは無軌条電車ということで、鉄道の扱い。そのため標高2450mという高所にある室堂ターミナルは、日本最高所の駅になっています。電気バスへの移行で、室堂駅も日本最高所の駅でなくなることに。

日本最高所の駅も、黒部ケーブルカー・黒部平駅に変わる!

室堂ターミナル(室堂駅と日本最高所のホテル「ホテル立山」)
日本最高所の駅そば(室堂ターミナル)「立山そば」はホテル立山直営

立山黒部アルペンルートのパンフレットなどには、立山トンネルトロリーバスと表記されていますが、正式名は立山黒部貫光無軌条電車線。
よくみるとトンネルの天井部分に架線があり、そこからパンタグラフで電気を供給しています。

立山黒部貫光という鉄道・バス会社が運行する無軌条電車線というわけで、以前には同じ立山黒部アルペンルート途中、長野県側の黒部ダムと扇沢を結ぶ関電トンネルにも関電トンネルトロリーバスが運行されていましたが、老朽化のため2018年11月30日に運行を取りやめ、2019年4月15日から電気バスに移行しています。

立山トンネルトロリーバスも部品調達が困難などの理由で、2025年度の運行から、現在8台で運行するトロリーバスをすべて電気バスの置き換え、関電トンネルトロリーバスが関電トンネル電気バスに名称変更されたように、立山トンネル電気バスとなる予定です。

トロリーバス廃止の話題は、テレビなどでも取り上げられていますが、「日本最高所の駅」、そしてそこで味わうことのできる「日本最高所の駅そば」が失われることは、知られていません。

では、どの駅が新たに「日本最高所の駅」になるのでしょう?
鉄道には普通鉄道(2本のレールを走る通常の鉄道)のほか、鋼索鉄道(ケーブルカー)、懸垂式鉄道(千葉都市モノレールなどのぶら下がるタイプのモノレール)、跨座式鉄道(東京モノレールなどのまたがるタイプのモノレール)、案内軌条式鉄道(ゆりかもめなどの新交通システム)、無軌条電車(トロリーバス)に類別されます。

現在の第1位は立山黒部貫光無軌条電車線(立山トンネルトロリーバス)の室堂駅(標高2450m)、第2位は立山黒部貫光無軌条電車線(立山トンネルトロリーバス)の大観峰駅(だいかんぼうえき/標高2316m)、第3位は立山黒部貫光鋼索線(黒部ケーブルカー)の黒部平駅(標高1828m)、第4位は立山黒部貫光鋼索線黒部湖駅(標高1455m)、第5位にJR東日本小海線の野辺山駅(標高1345.67m)となっています。

立山黒部貫光無軌条電車線(立山トンネルトロリーバス)の廃止で、立山黒部貫光鋼索線(黒部ケーブルカー)の黒部平駅(標高1828m)が日本最高所の駅となるわけで、やはり立山黒部貫光の駅ということに。
2024年には、ぜひ現役で最後のトロリーバスに乗車するために、立山黒部アルペンルートへ!

新たな日本最高所の駅、黒部ケーブルカー・黒部平
現存唯一のトロリーバスの廃止
開催日時 2024年12月まで
所在地 富山県中新川郡立山町芦峅寺
場所 立山トンネルトロリーバス
関連HP 立山黒部アルペンルート公式ホームページ
問い合わせ 立山黒部アルペンルート オフィシャルガイド TEL:076-432-2819
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

立山トンネルトロリーバス

立山連峰の雄山山頂直下を抜ける立山トンネル。関電トンネル同様に破砕帯(はさいたい=北アルプス造山の断層運動で生まれた岩が細かく割れ、地下水を溜め込んだ軟弱な地層)が難工事を生みましたが、現在では立山黒部アルペンルートの最高所を抜けるトロリー

雲上でご来光を二度見る! ホテル立山「ご来光バス」

立山・室堂平、標高2450mという日本最高所に建つホテルが、「ホテル立山」。その「ホテル立山」で天気が良い早朝に行なわれるのが、「ご来光バス」です。立山トンネルトロリーバス(特別運転)に乗車し、大観峰駅の屋上展望台で後立山連峰から昇るご来光

室堂ターミナル

富山県立山町の立山駅(立山ケーブル)と長野県大町市の扇沢駅(関電トンネル)を結び、北アルプスの後立山連峰(うしろたてやまれんぽう)と立山連峰を貫く山岳観光ルートが立山黒部アルペンルート。その最高所、立山(標高3015m)の山上、室堂平(標高

ホテル立山

富山県中新川郡立山町室堂、立山黒部アルペンルート途中、最高所の室堂ターミナルに併設されるのが、ホテル立山。標高2450mで、日本ホテル協会に加盟する日本最高所のホテル。宿泊者限定で夜明け前に立山トンネルのトロリーバスを大観峰まで臨時運転する

立山黒部アルペンルート

立山ケーブルカー、立山高原バス、立山トンネルトロリーバス、立山ロープウェイ、黒部ケーブルカー、関電トンネル電気バスを乗り継ぎ、北アルプス立山連峰、後立山連峰を横断する立山区炉ばアルペンルート。図解で、旅するポイントを解説します。立山駅(富山

ホテル立山に泊まって、大観峰でご来光!

立山黒部アルペンルートの最高所、室堂平(標高2450m)に建つ「ホテル立山」。そのホテル立山宿泊者限定のアクティビティが「ご来光バス」。立山山頂直下を通り抜ける立山トンネルトロリーバスを、早朝、特別な臨時便を運行。トンネルを抜けた黒部峡谷側

日本最高所の「駅そば」は、標高2450mの高所にあった!

日本の鉄道最高地点は、小海線で、最高所の駅は野辺山駅(のべやまえき)だと勘違いしていませんか!? 日本最高所の駅は、立山黒部アルペンルートの最高所、立山トンネルトロリーバスの室堂駅。トロリーバスは鉄道事業法のれっきとした鉄道。というわけで、

黒部ケーブルカー(黒部平駅)

立山黒部貫光鋼索線といういかつい名前が正式名で、立山黒部アルペンルート途中の黒部湖駅(標高1455m)と黒部平駅(1828m)を結ぶ黒部ケーブルカー(全線が地下)。ケーブルカーの駅としては日本一標高が高い場所にある駅が黒部平駅で、駅の屋上は

日本で唯一のトロリーバスは、どうしてなくなってしまう?

立山黒部アルペンルート、立山連峰を貫く、立山トンネルを走行するトロリーバス(室堂駅〜大観峰駅)。長野県側、関電トンネルのトロリーバスも廃止され、現在日本で唯一のトロリーバスですが、2024年11月末での運行終了が決まっています。どうしてトロ

立山トンネルトロリーバス、ついに今夏、ラストラン

2024年4月15日(月)に全線開通した立山黒部アルペンルート。立山連峰をトンネルで抜ける立山トンネルトロリーバスは、来年からは立山トンネル電気バスに。11月30日(土)まで開通する今シーズンがラストラン、乗り納めとなるのです。国内のトロリ

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了