立山トンネルトロリーバス、ついに今夏、ラストラン

立山トンネルトロリーバス

2024年4月15日(月)に全線開通した立山黒部アルペンルート。立山連峰をトンネルで抜ける立山トンネルトロリーバスは、来年からは立山トンネル電気バスに。11月30日(土)まで開通する今シーズンがラストラン、乗り納めとなるのです。国内のトロリーバスは残念ながらこれで乗り納めに。

国内のトロリーバスはこれで乗り納め!

立山トンネルトロリーバス
トンネル中央部に退避場所が用意され、すれ違いが行なわれます

トロリーバスは、路面電車とバスの中間的な存在で、トロリーポール(集電装置)で架線に流れる電気をとってモーターで動くバスです。
バスとはいえ「無軌条電車」という扱いで、正式には鉄道。
というわけで、標高2450mの室堂駅は日本最高所の駅、そしてホテル立山直営のそば店は、日本最高所の駅そば(「立山そば」)というわけですが、その座も今年限りということに。

立山黒部アルペンルートの長野県側、後立山連峰を貫く関電トンネル(扇沢駅〜黒部ダム駅)も昭和39年からトロリーバスが運行していましたが、平成30年11月30日に運行を終了、電気バスに置き換わっています。

最後まで残った立山トンネルトロリーバスは、立山黒部貫光が公害防止、環境保護の観点からディーゼルバスを廃止し、平成8年4月23日にトロリーバスを導入したものですが、動力源となるモーターを制御するVVVFインバータ装置がデリケートな機械で、すでに調達する部品がなく、メンテナンスに費用がかかるというのが引退の理由です。

ラストランの年ということで、記念イベントも開催。
第1弾:6月1日~7月26日「ありがとう!思い出の立山トンネルトロリーバス」、第2弾:8月24日~9月16日「ありがとう!日本最高所の立山トンネルトロリーバス」、第3弾:10月14日~11月30日「ありがとう!日本最後の立山トンネルトロリーバス・ラストラン!」で、トロリーバスに乗車すると記念カードがもらえます。

第1弾の「ありがとう!思い出の立山トンネルトロリーバス」では、6月1日からは限定デザイン&ヘッドマーク装着車両の運行を開始。
大観峰駅では立山トンネル&乗物変遷史を学べるボード展示を開始します。

室堂駅隣接「ホテル立山」では、トロリーバスの撮影会に参加できる限定宿泊プランも用意されています。

さらに「メモリアルバックヤードツアー」を6月30日(日)、9月1日(日)、10月14日(月・祝)に実施。
6月30日(日)の分に関しては、6月1日(土)10:00から受け付け開始の事前応募制で、先着20人まで、参加費は税込み5000円。

立山トンネルトロリーバス、ついに今夏、ラストラン
関連HP 立山トンネルトロリーバス | 立山黒部アルペンルート公式ホームページ
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
立山トンネルトロリーバス

立山トンネルトロリーバス

立山連峰の雄山山頂直下を抜ける立山トンネル。関電トンネル同様に破砕帯(はさいたい=北アルプス造山の断層運動で生まれた岩が細かく割れ、地下水を溜め込んだ軟弱な地層)が難工事を生みましたが、現在では立山黒部アルペンルートの最高所を抜けるトロリー

立山トンネルトロリーバス

日本で唯一のトロリーバスは、どうしてなくなってしまう?

立山黒部アルペンルート、立山連峰を貫く、立山トンネルを走行するトロリーバス(室堂駅〜大観峰駅)。長野県側、関電トンネルのトロリーバスも廃止され、現在日本で唯一のトロリーバスですが、2024年11月末での運行終了が決まっています。どうしてトロ

トロリーバスの廃止

2024年12月、現存唯一のトロリーバスの廃止で、日本最高所の駅も変わる!

立山黒部アルペンルート途中、立山連峰をトンネルで抜ける立山トンネルトロリーバス。トロリーバスは無軌条電車ということで、鉄道の扱い。そのため標高2450mという高所にある室堂ターミナルは、日本最高所の駅になっています。電気バスへの移行で、室堂

東京から標高2450mの立山・室堂へ高速バスが直通!|2024

2024年7月12日(金)~9月1日(日)、首都圏(東京・渋谷・新宿・池袋)と立山黒部アルペンルートの最高地点(標高2450m)、室堂ターミナルまで、直通の高速バスを運転。往路(室堂行き)は夜行バス、帰路は昼行バスで、6月24日(月)12:

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

ABOUTこの記事をかいた人。

アバター画像

日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ