憾満ヶ淵

憾満ヶ淵

栃木県日光市、神橋の上流にある大谷川の奇勝が憾満ヶ淵(かんまんがふち)。男体山(なんたいざん)から噴出した溶岩流でできた渓谷で、岩上に慈雲寺を創建した晃海僧正(こうかいそうじょう=天海大僧正の弟子)が建立した不動明王像が立っています。憾満(かんまん)の名は不動明王の真言(慈救咒、火界咒)の最後の句に由来。

荒沢溶岩流の露頭を大谷川が浸食して誕生

男体山が成層火山になる過程、男体火山主活動期の溶岩流である荒沢溶岩流の露頭が、大谷川の浸食によって形成された奇勝。
この荒沢溶岩流は細長く流れ出し、裏見の滝をも形成しています。

かつては憾満ヶ淵入口に承応3年(1654年)創建の晃海僧正創建の慈雲寺がありましたが、明治35年の洪水で消失。
並び地蔵(化け地蔵)と呼ばれる地蔵群と再建された山門のみとなっています。

ちなみに、不動明王の真言、慈救咒 (じくじゅ)、火界咒(かかいしゅ)の最後の句は、ウン・タラタ・カン・マン( hūṃ traṭ hāṃ māṃ)で、「カン」は智慧の利剣(不動心)、「マン」は、慈悲の羅索(柔軟心)を表す梵字(つまりは火の強さ、水の柔軟さを併せ持つこと) 。
種子(しゅじ=仏尊を象徴する一音節の呪文)もカンマン(ह्म्मां、hmmāṃ)。

憾満ヶ淵
名称 憾満ヶ淵/かんまんがふち
所在地 栃木県日光市日光
関連HP 日光市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR日光駅・東武日光駅から東武バス湯元温泉行き・中禅寺温泉行き・奥細尾行き・清滝行きで田母沢下車、徒歩15分
ドライブで 日光宇都宮道路日光ICから約4km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 日光市日光観光課 TEL:0288-53-3795
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
神橋

神橋

栃木県日光市、日光山内の入口、大谷川(だいやがわ)に架けられた朱塗りの木橋が神橋(しんきょう)で、幅6m、長さ26.42m、水面からの高さは10.6m。その昔、日光開山の勝道上人(しょうどうしょうにん)が日光を訪れた時、大谷川の急流に行く手

並び地蔵(化け地蔵)

並び地蔵(化け地蔵)

栃木県日光市、神橋の上流にある大谷川の奇勝・憾満ヶ淵(かんまんがふち)沿いにある地蔵群が、並び地蔵(化け地蔵)。承応3年(1654年)、晃海僧正(こうかいそうじょう=天海大僧正の弟子)創建の慈雲寺の地蔵菩薩で、寺自体は明治35年の足尾台風の

 

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