東京都足立区伊興にある古墳時代の集落跡、祭祀遺跡を中心とした複合遺跡が、伊興遺跡(いこういせき)。一帯は伊興遺跡公園として整備され、出土品を展示するガイダンス施設の伊興遺跡公園展示館が併設されています。
伊興遺跡から出土した貴重な遺物を展示
縄文海進が終焉した縄文時代後期に、小規模なムラが築かれ、その後、毛長川が古利根川・古荒川の本流となった縄文時代晩期後半~弥生時代には、人々の営みはなく、古利根川・古荒川が東遷した弥生時代終末期~古墳時代に、毛長川の自然堤防上に本格的なムラが形成され、再び人々の営みが生まれたのです。
縄文時代、そして古墳時代の遺構からの出土品が展示されるのが、伊興遺跡公園展示館。
とくに注目は、滑石製紡錘車(かっせきせいぼうすいしゃ)、子持勾玉(こもちまがたま)、有孔円板(ゆうこうえんばん)、形象埴輪、円筒埴輪などの出土品で、伊興遺跡が古墳時代前期から後期初頭までの祭祀遺跡であることを示しています。
また、舟の形代(かたしろ=祭祀用のミニチュア舟)、大陸との交易やヤマト王権との接触があったことを示す須恵器、鉄製品なども出土することから、毛長川を利用した水上交易の拠点だったことも判明しています。
奈良時代以降も、律令国家の役所的な施設(官衙・かんが)があったと推測され、平成8年には、延暦17年(798年)の年号が入った木簡と、馬に乗った古代の役人らしき人物が描かれている騎馬木簡(東京都指定文化財)が出土。
伊興遺跡公園展示館 | |
名称 | 伊興遺跡公園展示館/いこういせきこうえんてんじかん |
所在地 | 東京都足立区東伊興4-9-1 |
関連HP | 足立区公式ホームページ |
電車・バスで | 東武スカイツリーライン竹塚駅、日暮里・舎人ライナー舎人駅から徒歩20分 |
ドライブで | 首都高速足立入谷ランプから約3km |
駐車場 | 8台/無料 |
問い合わせ | 足立区立伊興遺跡公園展示館 TEL:03-3898-9111/FAX:03-3898-9111 |
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