東京都台東区谷中5丁目、谷中霊園の西にある真言宗豊山派の寺が、観音寺。観音寺(当時は長福寺)は、明和9年(1772年)の火災で焼失、文政年間頃の再興時に築かれたのが現存する観音寺築地塀(かんのんじついじべい)で、国の登録有形文化財に指定されています。
谷中寺院群のシンボル的な風景に出会う
観音寺境内の南側、延長37.6mに渡って巡らされる練り塀が、観音寺築地塀。
瓦と粘土を交互に積み重ねて造り、潜り戸が1ヶ所設けられています。
瓦を入れるのは、防火性と耐久性を高めるため。
往時には境内の東面と南面に配されていましたが、南面のみ現存、谷根千エリア(谷中・根津・千駄木エリア)を代表する立ち寄りスポットになっています。
観音寺は、赤穂浪士四十七士の近松行重 (ちかまつゆきしげ)、奥田行高(おくだゆきたか)は、観音寺6世・朝山(ちょうざん/当時は長福寺)の兄弟で、赤穂浪士ゆかりの寺ともなっています。
ちなみに江戸時代、江戸代表する寺町だった谷中は、明暦3年(1657年)の明暦の大火後の寺院敷地割替で、日本橋周辺の寺が谷中に移転したのが始まり。
60ほどの寺が現存して寺町を形成、昔ながらの街路を残した貴重なエリアになっています。
その谷中寺町群のシンボル的存在が、この観音寺築地塀なのです。
近くには山岡鉄舟が明治16年に建立した全生庵(山岡鉄舟の墓)もあります。
観音寺築地塀 | |
名称 | 観音寺築地塀/かんのんじついじべい |
所在地 | 東京都台東区谷中5-8-28 |
関連HP | 谷中観音寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR・京成線日暮里駅、東京メトロ千駄木駅から徒歩6分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 谷中観音寺 TEL:03-3821-4053/FAX:03-3821-7416 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag